27日、カタールワールドカップのグループ第2節で、日本とチュニジアが対戦した。

日本は初戦のドイツ戦から5人を変更。トップに上田綺世が入り、2列目は左から相馬勇紀、鎌田大地堂安律ボランチは遠藤航と今大会初出場の守田英正が組み、右サイドバックには負傷の酒井宏樹に代わって山根視来が入った。

コスタリカは攻撃時は4バック、守備時は5バックという可変システム。スペイン戦のショックは消えている一方、チームとして攻撃面の武器は少なく、ジョエル・キャンベルの個での打開が目立つ程度だった。

序盤からボールを握った日本。しかしドイツ戦出場組と怪我明けの守田、初出場の上田と相馬など、ピッチ上の選手にはメンタル面の立ち位置に差が見られ、なかなかコスタリカの人数をかけた守備に侵入していくことができない。

唯一、右サイドの山根からのボールは常に可能性を感じさせ、30分すぎからは長友を内側に入れた3バックに変更。チームとして右サイドを使おうという姿勢が見られたが、試合はスコアレスのままハーフタイムを迎える。

日本は後半開始から長友と上田に代えて伊藤洋輝浅野拓磨を投入。前線に速い浅野、3バックに伊藤が入ったことでドイツ戦のように前から行く姿勢を強め、後半開始早々には守田が惜しいミドルシュートを放った。

62分には山根に代えて三笘薫ピッチへ。さらに攻勢にかかることが期待されたが、誤算として伊藤は左サイドをうかがうボールの持ち方が上手くなく、マンマーク気味で付かれる三笘になかなか良い形でボールを渡すことができない。

また、三笘が仕掛ける際にも自身がオーバーラップしてスペースを消してしまうことが多く、日本代表最強の“個”である三笘をチームとしてうまく使うことができなかった。中山雄太がいれば…。

迎えた81分、吉田麻也の緩慢なキックを相手に拾われ、ケイセル・フレールが左足でシュート。ふわりとしたボールを権田修一が止めることができず、コスタリカは後半初シュートで大きな先制点を手にする。

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これで本来の堅守のみを発揮すれば良くなったコスタリカは、その後もケイロル・ナバスの好守などで日本の攻撃をシャットアウト。1点を守りきり、今大会初勝利をあげた。

日本にとってはまさに痛恨の敗戦。4日後のスペイン戦では引き分け以上が必要になった。

日本代表、コスタリカ相手に痛恨の敗戦…“最強の槍”三笘薫をうまく使えず