どさん子ラーメン

かつて”味噌ラーメンの発祥”として絶大な人気を誇った「どさん子ラーメン」。一時期は1,000店以上お店を構えていたが、ここ数年はコロナ禍もあり店舗数が激減している。

いま、お店はどうなっているのだろうか…。


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■東京に味噌ラーメンを浸透

どさん子ラーメン

どさん子ラーメンは1967年、東京・両国に「札幌ラーメン どさん子」1号店をオープン。当時、東京ではラーメン専門店の数が少なく、ラーメンというと醤油ラーメンが主流だった。

同時期、北海道では札幌を中心に味噌ラーメン専門店が人気を博しており、創業者の青池保さんは味噌ラーメンに新たな可能性を見出し、お店をオープンさせたのだ。実際、味噌ラーメンは東京でも瞬く間にブームとなり、70年代には1,200店以上展開させるなど絶大な人気を誇っていた。


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■店舗数は激減

時代は変わり、今は東京でも本格的な札幌味噌ラーメンが当たり前に食べられるようになった。どさん子ラーメンも、姉妹ブランドの「らーめん みそ膳」や「らー麺 藤平」等を出店しているが、一時期に比べると店舗数は激減してしまった。

今年5月には東京・中野にあったどさん子ラーメンが閉店し、ファンの悲しむ声が続出。いま、どさん子ラーメンはどうなっているのだろうか。

11月初旬、武蔵小山店に足を運んだところ、「驚きの光景」を目の当たりにするのだった。


■「変わらない良さ」を実感

どさん子ラーメン

武蔵小山駅から歩くこと数分…。赤色に白抜き文字の歴史を感じさせる看板が見えてきた。店内は中高年の男性客を中心に満席で、この日は店主らしき女性が1人で汗を流していた。

驚いたのが値段の変わらなさ。味噌ラーメン一杯なんと600円。原材料価格高騰で厳しいこのご時世にこの価格は安すぎる…。

どさん子ラーメン

「変わらない良さ」を実感しつつ、味噌ラーメンと餃子6個(400円)を注文。餃子は大きめで、具がギッシリ詰まっている。

どさん子ラーメン

中身はキャベツやニラなど野菜多めで、食べた瞬間にんにくがガツンときてパンチが効いている。餃子は醤油ではなく、濃厚な味噌に付けて食べるのだが、これがまたよく合う。

どさん子ラーメン看板である味噌ラーメンは、熱々に炒めたキャベツとニラ、もやしが乗り、スープはややあっさりしている。麺は中太縮れ麺でもちもちした食感。スープともよく絡む。

どさん子ラーメンやはり、何年経っても味は文句なしに美味しい。


■「新形態」のお店も…

どさん子ラーメン

ちなみに、武蔵小山店から歩いて10分ほどの場所には姉妹店である「らー麺 藤平」がある。ファンはどさん子から”はしご”することも可能だ。

どさん子ラーメン

どさん子ラーメンというと趣のある赤い看板の印象が強いだろう。ただ、「進化版」もあるようで、大手町の「札幌ラーメン どさん子大手町店」は青い暖簾で「DOSANKO RAMEN」と英語の文字が書かれている。

どさん子ラーメン

メニューもオーソドックスな味噌だけでなく、「進化する新練」と謳ったにんにくと生味噌を使った「金練」、山椒と赤味噌を使った「赤練」、魚介と八丁味噌を使った「黒練」の3種類の味噌スープを堪能できる。

どさん子ラーメン

「金練」の味噌ラーメンも濃厚で美味しいが、ノスタルジックな気分に浸りたい時はやはり赤看板の店舗がおすすめだ。

進化した店舗を出しつつも、変わらぬ味を提供し続けるどさん子ラーメンはこれからもたくさんの人を魅了してくれるに違いない!

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

”味噌ラーメンの発祥”どさん子ラーメンのいま 「アレ」が変わらない驚き…