ジョーバイデン・習近平

米中関係が極めて冷え込むなか、14日、インドネシアバリ島で米国のジョー・バイデン大統領と中国の習近平国家主席がインドネシアバリ島で会談した。


■世界が注目する会談が実現

オンラインでの米中会談は7月にも行われたが、両者が国家指導者として対面するのは今回が初めてとなった。難題が多すぎることもあり、会談は3時間と長期化。

会談の結果、米中関係が衝突に発展しないよう双方が努力するとともに、常に対話を継続することで一致した。


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■米中双方が関係悪化を望まない姿勢

米中の対立が激しくなることで、日本企業の中にも中国依存のサプライチェーンを変えたり、中国にある工場を日本に戻したり、中国にある生産拠点を東南アジアなど第3国に移したりとする動きも多く見られるようになった。

日本企業が落ち着いてビジネスできるようになるためには、米中関係の安定は欠かせない。その意味でも、米中双方が関係悪化を望まない姿勢を示したことは少なからずの安心材料となる。


■両国の溝が浮き彫りに

だが、全体的には安心材料の方が少ないのが現実だ。米中会談で台湾問題に話が移った際、両国の溝が改めて浮き彫りとなった。

習国家主席はバイデン大統領に対し、「台湾問題は中国の国内問題、中国の核心的利益の中の核心的利益であり、米国があーだこーだ言う問題ではない。台湾問題は米国が超えてはならない第一のレッドラインだ」と伝えた。

要は、台湾問題で米国が首を突っ込み続けるのであれば中国は本当に容赦しないという意味だ。一方、バイデン大統領も中国による台湾への軍事的圧力に強い懸念を表明し、中国からの申し出に屈しない姿勢を示した。


■台湾問題が全てを壊す恐れ

最近、台湾問題は米中対立の中で最重要トピックになっている。この問題が拗れれば拗れるほど、影響は全ての米中関係に及ぶことだろう。

台湾も欧米各国と連携を強化することで中国に対抗する姿勢を崩しておらず、台湾を取り巻く情勢は日に日に悪くなっている。今回の米中会談は台湾有事をストップさせる試金石(しきんせき)になってほしかったが、それについては何ら生産がなかった会談と言えよう。

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(取材・文/セレソン 田中

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