今や「男だから」「女だから」というジェンダーの「あるべき論」は古いと思う方が多いと思います。


 ですが、世界経済フォーラムが公表した「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2022」によると、男女平等度合いを測る「ジェンダーギャップ指数」では、日本は120か国中、なんと116位。まだまだ「女だから」という扱いを受けることは多いようです。


 今回は、「女だから」という理由だけでモヤっとする扱いを受けたエピソードを2つ紹介します。


パートの面接でモヤッ



写真はイメージです。(以下同じ)



 まずは吉田まりさん宮崎里美さん(30歳・パート)のお話。パートを探して面接に行ったときに、ものすごくモヤモヤしたことがあったそうです。


 不動産賃貸を営む会社で、パートの募集をしていたので応募した宮崎さん。早速面接をすることになり、事務所を訪れると、そこで出てきたのは昭和のパワハラおやじのような社長だったそう。


「なんだか偉そうな感じで『ドカン』と椅子に座り、ちょっと怖い感じの社長でした。接客業務が好きだったので、お客様と接したいとやる気を伝えました」


 すると、衝撃のひとことが返ってきたそうです。


◆時代遅れの発言にア然



「『うーん、そんなやる気出されてもねぇ…受付とお茶くみだけしておいてくれたらいいんだよねぇ』と言われ絶句しました。いまどき、受付とお茶くみが女の仕事、と堂々と言い切る人がいるのにもビックリです。本当に受付とお茶くみだけなら、ラクな仕事ではありますが…上から目線に嫌な気持ちになりました」


 当然のように「お茶くみは女の仕事」と言い切る社長にア然としつつも、その場はなんとかしのごうと調子を合わせた宮崎さん。ですが、その後も社長は呆れる態度だったそうです。


「ひととおり仕事の面接が終わった後も、社長がいかに仕事ができるか、の自慢話を延々と聞かされました。ある程度あいづちを打っていると、気分がよくなったのか、会社を立ち上げたときの苦労話まで始めて、話が止まりません。『もし受かっても絶対にお世話にならない』と心に決めながら、話が終わるのを待ちました」


 ひととおり自慢話をすると、スッキリした顔で「結果は後日連絡します」と言った社長。


◆不合格になってよかった
『「やる気のあるキャリア志向の女はいらない」と避けられたのか、社長にドン引きしたのが顔に出ていたのか、面接は不合格でした。けれど、受かってもどうせ雑用係でしょうから、落ちてよかったです」


 そんな宮崎さん、いまは仕事の能力を評価してくれる職場で、店舗スタッフとして楽しく仕事をしているそうです。


「いまは店舗の接客ですが、お客さまのなかにも『女のくせに』という態度をされる方がいらっしゃいます。私の体感では中高年以上の男性が多いですが、そういう価値観の世代ということで諦めています…」


◆「女性はスイーツが好き」と決めないで



 さてもう1人の女性、吉田まりさん(34歳・派遣)は、甘いものが苦手で、お酒が大好きな吉田さんは、なぜかお付き合いする相手は甘党でお酒をあまり飲まない人が多いそうです。そんな吉田さんが「モヤっとした」経験とは?


ティータイムのような中途半端な時間にカフェファミレスに入ると、スイーツ嫌いなわたしは食べるものがなくて困ってしまいます。ほんの少しお腹がすいたけど、食べるほどではない。というとき、アルコールメニューがあれば、だいたい『ビール』を注文します。なぜか甘党の男性とお付き合いすることが多く、相手の男性がケーキパフェなどスイーツを頼むんです」


 お互いに好きなものを頼むのは自由。ですが、いざ注文したものが運ばれてくると、必ず起こる現象があるのだそうです。


ほぼ100%、迷いなく男性側にビールわたしのほうにスイーツを置くんです。たとえば女性同士でお店に入ったら『ビールのお客様はどちらでしょうか?』とか聞きますよね? 同じ店ではなく、まったく別の店に、別の男性と行っても同じことが起こります。『女性は甘いものが好き』『お酒は男性』と決められているようでモヤっとします」


◆「お酒は男性が飲む」という思い込み
 毎度のように起こるこの勘違い。カフェだけではなく、レストランでも同じことが起こるそう。


「家族でレストランに行き、夕食を食べるときにわたしだけビールを注文すると、間違いなく夫の方にビールが置かれます。夫が面白がって『いいえ、酒は僕ではありません。うちの奥さんの方に置いてください!』と大きな声で言うんです。毎回恥ずかしいので、『ビールの方は?』と聞いてほしいです」


スイーツは女性」だけではなく、「お酒を飲むのは男性」というある種の思い込みが浸透しているようです。


 お酒が好きな女性も、スイーツ大好きな男性も多種多様。ぜひ平等に扱ってほしいものですね。


シリーズ「女性扱いでモヤッた話」―


<文/塩辛いか乃>


【塩辛いか乃】世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンバーリアル。不眠症。noteTwitter@yukaikayukako



写真はイメージです。(以下同じ)