アルゼンチンにある病院の警備員はそこに誰かがいるかのように話しかけているが、監視カメラには警備員以外の人の姿は一切見えない。
自動ドアが開閉し、見えない何かが病院に入ってきて、警備員は車椅子を進めたが、やはりカメラには警備員の姿しか映っていないのだ。
この動画が投稿されると、「背筋がゾッとする」「亡くなった患者の幽霊?」など、話題となっていたが、いったい何が起きているというのだろう?
El FANTASMA del SANATORIO FINOCHIETTO: ¿ACTIVIDAD PARANORMAL o BROMA? - Telefe Noticias
この映像はアルゼンチンのブエノスアイレスにあるフィノキエット療養所の防犯カメラがとらえたもの。
診療時間外なのか、閑散としたロビーのような場所。と、そこででいきなり入口の自動ドアが開く。だが奇妙なことに入ってくる人など誰もいない。
にもかかわらず、デスクにいた警備員が記入票らしきものをつかむとおもむろに立ち上がり、正面に向かう。
まるで誰かに応じるようにテープ状の仕切りを一時しまった警備員は、記入票になにやら書き込むと、誰もいない空間に向かって何か尋ねている様子。
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さらに「誰か」を中に迎え入れるような仕草をすると、元通りに仕切りを閉じた。続けて記入票をデスクに置くと今度は奥の方へ。
そこには来院者用の車椅子があった。それをつかんで引き出し「誰か」にすすめるも断られたもよう。
歩いて行けますか、ではそのままどうぞ、とでもいうように「誰か」をうながしているようだ。
その後の警備員は一度出した車椅子をまた元に戻しつつ、病院の奥に向かう「誰か」を見送っていた。
病室に忘れ物を取りに来たはずの女性。しかし彼女は亡くなっていた?
一体何が起きているというのか?
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映像を見る限り、その警備員はやってきた見えない誰かに応対し奥の部屋に通したようだ。なのに人の姿はどこにも見当たらない。
地元メディアの初日の報道によると、このシーンは今年11月11月午前3時36分のもので、夜勤中の警備員が受付にいた時に自動ドアから入ってきた年配の女性に応じた際の映像だという。
時間外の受付係も兼ねていた警備員は、女性の名前などを聞き記入票に書き留めたが、彼女の話は自分の病室に忘れ物をしたというものだった。それで警備員は彼女を中に通した。
だが数時間後、物を取って戻ってくるはずの女性の姿を見ていないことを思い出した警備員が、彼女が向かったフロアに電話で確認したところ「そんな女性など来なかった」というまさかの返事がかえってきた。
奇妙に思った警備員が、そのフロアの担当者に記入票にあった女性の名と向かったはずの病室をもう一度尋ねた。
するとその女性は、フロントロビーに現れる3時間前にこの診療所で亡くなった患者だったというのだ。
それを知った医師は震え上がった。だが警備員は「かつての患者」がいたずらで診療所に現れたと考えているという。
男性の悪ふざけだった?調査を始めた診療所が公式発表
つまりあれは幽霊だった?その映像は、地元メディアによる公開直後からまたたく間に拡散、多くのユーザーを震え上がらせる事態となった。
ところが後にこの報道を受けて調査を始めた診療所が地元メディアの取材に応じ、公式にこの件に関する見解を発表した。
診療所側によると、警備員による悪ふざけだという。その発表は以下のようなものだ。
この診療所にはいくつか入口があるが、この自動ドアは当時故障中で、ひとりでに何度も開閉していた。それは10日の夜から11日の早朝までの10時間で28回も起きていた。
また当時、人が出入りした記録は一切無かった。映像では警備員の男性が記入票に何かを書き込んだように見えるが、それは演技で実際は誰の名前も記録されていなかった。
さらにこの警備員は外部委託で雇った人物であり、我々スタッフは彼がふざけてこのようなストーリーを作ったと考えている。
この診療所では誕生も死も毎日のように起きている。にもかかわらずこのような物語のみを死と関連付けるのは非常に困難だ。
というわけで現時点ではこの映像と男性の主張以外には何も無く、男性の悪ふざけだった可能性がある。
当初この動画を取り上げて患者の幽霊だと報じたメディアも、診療所の説明を続報として加えている。
一方、不気味な噂がたった診療所では、今後も引き続き調査を続けるとのことだが、それでも心霊的存在を信じる人が多いアルゼンチンでは、幽霊である可能性を捨て切れていない人もいるようだ。
References:dailystar / mirrorなど /written by D/ edited by parumo
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