2023年3月、名称が変更になる石川県小松市團十郎芸術劇場うららを皮切りに、サンシティ越谷市民ホールほか、千穐楽のあきた芸術劇場ミルハスまで、全国15ヶ所20公演にて『十三代目 市川團十郎白猿 襲名披露巡業』を開催する。この度、演目・配役が発表された

本公演に出演者するのは、市川團十郎と重要無形文化財保持者(人間国宝)の中村梅玉のほか、市川右團次中村児太郎大谷廣松市川九團次片岡市蔵が決定。

演目は、最初に『舌出三番叟』を市川右團次と中村児太郎がめでたく舞い納める。襲名披露の幕開きにふさわしい華やかな舞踊となる。

口上では舞台上に裃姿の俳優がそろい、一人ひとり祝いの口上を述べる。十三代目市川團十郎からは、来場の方々へ襲名披露の挨拶をする一幕も。

また、2022年11月歌舞伎座の十三代目市川團十郎白猿襲名披露公演でも行った、歌舞伎十八番の内『勧進帳』を本巡業でも披露。平家討伐に尽力しながらも、兄頼朝と不和になった源義経武蔵坊弁慶ら臣下とともに都を逃れ、一行は姿を変えて奥州平泉を目指す。しかし、義経を捕らえるために幕府が設けた加賀国安宅の関で、関守・富樫左衛門に行く手を阻まれる。東大寺再建のための勧進の山伏と名のる弁慶に対し、勧進帳を読むように迫る富樫。弁慶は白紙の巻物を取り出し、朗々と読み上げるが……。
七世市川團十郎が初演し、これを九世團十郎が洗練して今日まで上演を重ねる歌舞伎十八番屈指の人気作だ。新團十郎が主君を命懸けで守る弁慶を勤める。

迫力と緊張感漂う名作を堪能しよう。

『十三代目 市川團十郎白猿 襲名披露巡業』