インド南西部カルナータカ州ライチュール地区リングスグルに住む58歳の男性の胃の中から先月末、硬貨187枚が摘出された。男性は考えや行動がまとまらない統合失調症を患っており、家族は異常に全く気付かなかったという。『The Indian Express』などが伝えた。

カルナータカ州バガルコートのHSK病院(Hangal Sri Kumareshwar Hospital)に11月26日、胃痛や嘔吐、腹部膨満感を訴え、ディヤマッパ・ハリジャンさん(Dyamappa Harijan、58)が家族に連れられてやって来た。

ディヤマッパさんの症状から医師はレントゲン検査と内視鏡検査を実施、胃の中に多数の硬貨の存在を確認し、摘出手術に踏み切った。

担当のイシュバル・B・カラブラジ医師(Dr. Ishwar B Kalaburgi)は手術後に「摘出した硬貨は187枚、重さにして約1.2キロ(1.5キロ以上との報道も)にもなり、これまでの中で最も多かった」と明かし、手術やディヤマッパさんのその後の容態について次のように語った。

「手術前の患者の胃は異常に大きくなっており、開腹術が行われました。摘出した硬貨は5ルピーが56枚、2ルピーが51枚、1ルピーが80枚で、胃の至るところに貼り付いており、手術は2時間を要しました。術後は水分補給やそのほかの微調整を行い、28日までには容態が安定しました。」

「そして男性が落ち着いてから、硬貨を飲み込んだ理由について尋ねたところ、『自分は物乞いをしていて、硬貨をもらうとその都度飲み込み、水を飲んだ。そうすることで快感を得ることができた。硬貨は消化されるものだと思っていた』と話してくれました。」

「男性は精神的な問題を抱えており、硬貨を飲み込んだのはここ2、3か月のことだったようです。」

なおディヤマッパさんの息子ラヴィクマールさん(Ravikumar)は「私たち家族は父が硬貨を飲み込んでいることに全く気付かなかった」と驚いており、次のように続けた。

「父に精神的問題があるのは分かっていましたが、『硬貨を飲み込んでいる』ということを明かすことはありませんでした。私たちが異常に気付いたのは病院を訪れる数日前で、腹部膨満感を訴え、夜間に胃痛で苦しそうにしているのを見たからです。ただ検査が終わるまで、父が硬貨を飲み込んでいたとは思ってもみませんでした。」

ちなみに2019年には、インドの20代女性の胃から720万円相当、重さ1.5キロ超の金や硬貨が摘出されていた。ディヤマッパさんのケースもそうだが、食べ物以外の栄養のないものを食べてしまう「異食症」は学習困難や精神疾患を抱えていると発症頻度が上がるという。

画像は『The Mirror 2022年11月29日付「Doctors discover 187 coins in man’s stomach after he complained he was ‘bloated’」(Image: Newslions Media / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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