作家の乙武洋匡氏の11月30日のツイッターでの発言が物議を醸している。

 この日、東京地方裁判所では、同性婚を認めない現行の法制度は家庭生活における個人の尊厳と両性の本質的平等を定めた憲法24条に違反する違憲状態とする判決が出た。これは複数の同性カップルが国に賠償を求めていたもので、性的少数者の権利に関する判決に注目が集まっていた。

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 これに対して、同性婚を求める人たちはなぜ結婚をしたがるかという一般ユーザーのコメントに対し、乙武氏が「異性愛者たちは、なぜ結婚したいんでしょうね。その後、子どもをもうけるかも不確定な段階で」と皮肉で返した。

 これに対して、ネット上では「めずらしく同意でも結婚した方が日本の法律的にいいんだよなぁ」といった共感のツイートが聞かれた。

 だが一方で、「もっと言い方あったでしょうよ」「この人は本当に政治家をめざしてるのだろうか?この国の婚姻してないパートナーの処遇すら知らないのか?」「乙武氏それは言っちゃダメだなー。結婚しても病気で子どもできない人もいますから、乙武氏はわかる人だと思ったのだが」といった乙武氏に批判的な声が聞かれた。

 ネット上では「乙武さんが言いたいのは、同性愛者が結婚したいと思うのが疑問なら、異性愛者が結婚したいと思うのも同じく疑問です、という意味ですよね。全くその通りです」と乙武氏の発言意図を好意的に読み解こうとする声も聞かれたが、乙武氏の結婚と子作りを無配慮に結びつけるかのような発言が批判を集めてしまった形だ。

 乙武氏としては、あえてくだけた言葉で表現したかったのかもしれないが、センシティブなトピックでもあるため、物議を醸してしまったと言えるだろう。

記事内の引用について
乙武洋匡氏のツイッターより https://twitter.com/h_ototake

乙武洋匡氏