幼い姉妹が、自宅の前庭から続く森に遊びに行き、迷子になってしまった。その時、片時もそばを離れず姉妹を守り抜いたのは、飼い犬のゴールデン・レトリバーだった。
行方不明から4時間後、森を捜索していた救助隊は、気配に気づいた犬が鳴き声をあげたことで居場所を突き止めることに成功し、姉妹と犬は無事に保護された。
Family Dog Protects 2 Missing Girls Lost in the Woods
11月28日の午後5時頃、アメリカ・ルイジアナ州フォルサムに住むメアリーさんとジャスティンさんは、2人の娘アビゲイルちゃん(7歳)とセシリアちゃん(4歳)が飼い犬でゴールデン・レトリバーのアルテミス(オス)と一緒に前庭からいなくなっていることに気付いた。
周りを探したが見当たらず、次第に両親はパニックになった。「もしかして、誰かに犬ごと連れ去られたのでは」と恐怖を覚え、緊急通報した。
セント・タマニー教区保安官事務所は、すぐに捜索救助隊を派遣し、自宅からおよそ2km離れた地域を必死で探した。
その間、メアリーさんはSNSで1件をシェアし、情報提供を呼びかけた。
既に日は落ち、暗くなっている。家に帰ることができず、お腹も空いて心細いことだろう。両親は娘と飼い犬の安否を案じて胸が張り裂けそうになっていた。
しかしその後、両親に朗報がもたらされた。姉妹と犬が発見されたのだ。
犬が鳴き声で救助隊を少女の元へと導く
捜索から4時間後の午後9時頃、救助隊は森で犬の鳴き声を聞いた。
近寄ると、アルテミスと姉妹の姿があった。アルテミスは、人の気配を感じて鳴き声で居場所を知らせてくれたようだ。
幸いにも、姉妹には怪我はなかったがとても疲れていたようで、発見時にはアルテミスを抱きかかえるようにしてそばに寄り添い横たわっていたという。
姉妹を必死に守ろうとしていたアルテミスは、最初は近づいた警察にもうなり声をあげた。
だがすぐに救助されることを察して、おとなしくなったそうだ。
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ハッピーエンディングに全員が喜び
森から無事に戻ってきた娘2人の姿を見たメアリーさんとジャスティンさんは、すぐさま走り寄って我が子を強く抱きしめた。
その後のメディア取材で、アビゲイルちゃんは「森に行ったら迷子になっちゃったの」と話した。
迷子になってしまっても、ほんの少しだけ強くいられたのは、やっぱりアルテミスが一緒にいてくれたおかげだろう。
メアリーさんによると、アルテミスと姉妹は普段から特別な絆を育んでいるそうだ。だからこそ、どんな状況でも姉妹のそばを決してはなれることはなく、守り抜くという使命を貫いたのだろう。
この1件がハッピーエンドに終わったことに、捜査の指揮を執ったセント・タマニー教区保安官事務所もおおいに喜んだ。
また同事務所は、捜査協力してくれたルイジアナ警察とジェファーソン教区保安官事務所、地域の捜索救助隊の人々に感謝の言葉を伝えた。
ちなみに、アメリカンケネルクラブによると、ゴールデン・レトリバーは聡明で頭の回転が速く、サイレンや銃声などの大きな音にも気を散らすことなく集中する優秀さを備えていて、あらゆる状況に適応する能力が高いということだ。
References:Family dog hailed a hero after protecting young girls who got lost in the woods in Louisiana/ written by Scarlet / edited by / parumo
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