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 イギリス北方、シェトランド諸島原産のシェトランドポニーは、ポニー(小型馬)の中でも特に小柄なことで知られている。その体高は71cmから107cmほどだが、ドイツには、更に小さい「プームッケル」という名のシェトランドポニーがいる。

 その体高は50cmで、おもちゃの国から飛び出てきたぬいぐるみのようだ。

 飼い主いわく、プームッケルはギネス世界記録の世界最小の馬になれる可能性があるという。

【画像】 世界最小の可能性があるシェトランドポニー

This May Be the Tiniest Pony in the World

 ドイツ西部ブレッカーフェルトにある農場で暮らすシェトランドポニーのプームッケル(3歳)は、体高が50cm、体重が35kgと一般的なシェトランドポニーに比べると、はるかに小さい。

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 飼い主のキャロラ・ワイデマンさんは、プームッケルは世界最小の馬ではないかと思っている。

 というのも、現在世界最小の馬としてギネス世界記録に登録されているのは、ボンベルという名の小人症の「アパルーサ」で体高さが55.8cmだ。

 ボンベルは現時点でプームッケルより5cm体高が高いという。

 つまり、プームッケルは世界最小の馬としてギネス世界記録を保持している馬よりも小さいのだ。

 しかし、ギネス世界記録への申請は4歳以上の動物でなければならないため、今年はまだ無理だ。

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来年は、ギネス世界記録のタイトルにチャレンジ

 プームッケルは、アートセラピープログラムで老人ホームや養護施設、幼稚園などを訪問し、多くの人と触れ合う毎日を送っている。

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 愛らしい姿のプームッケルは、どこに行ってもみんなにかわいがられ大人気。ワイデマンさんとの間にも、友達として特別な絆が育まれている。

プームッケルは、本当にかわいい馬なんですよ。ハグが大好きだし、見ているだけで癒される存在です。本当に大好きです。

毎朝、朝ごはんを家に食べにやってきます。私と一緒に食べているんですよ。でも、来年までに5cmも大きくならないよう、願っています(笑)

 今年は、ギネス世界記録へのチャレンジを諦めざるを得なかったが、来年こそプームッケルが世界最小の馬としてギネス世界記録の記録を更新し、タイトル獲得できることをワイデマンさんは望んでいる。

 イギリス、シェトランド諸島原産のシェトランドポニーは、最小の馬の1種で、小さいが、体はがっしりとしていて、力が強い。

 シェトランド諸島は亜寒帯で強風の吹く地域なので、寒さから身を守るための厚い冬毛や長いたてがみと尾が特徴だ。

 脚は短く、毛色は灰色や青みがかった灰色、茶色、黒色、白色、ブチ模様など様々だ。

 シェトランドポニーの起源は古く、約1万年前、氷河が後退する前にスカンジナビアからシェトランドに渡ってきたと考えられている。

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小さくても力強く穏やかなシェトランドポニー

 小さいけれど体はがっしりとしていて、力が強く丈夫であることから、かつてはイギリスの炭鉱で石炭の運搬用のほか、農耕用などにも使役されていた。

 また性格も穏やかで従順なため、ホースセラピーや盲導犬のような役割を果たす訓練もされているという。

 その寿命は長く、30年以上生きるのも珍しくないそうだ。

References:World's smallest horse? 20-inch pony vies for Guinness world record/ written by Scarlet / edited by / parumo

 
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体高50cm。世界最小の馬としてギネス世界記録になるかもしれないシェトランドポニー