
もうすぐクリスマス。キラキラした街並みや店内で流れるクリスマスソング。街中にあふれるカップル。外を歩いているだけで冬の訪れを感じる季節になってきました。日本ではクリスマスはカップルで過ごす人も多く、初めて彼と過ごすクリスマスはワクワクするものですよね。
今回は、彼と初めて過ごしたクリスマスをきっかけにまさかの結末を迎えた奈々さん(仮名・25歳)のがっかりエピソードを紹介します。
◆恋人と過ごすクリスマスに憧れ
写真はイメージです。(以下同じ)
「私は交際経験が少なく、当時の彼と付き合うまでは、“彼氏とクリスマスを過ごす”という経験を一度もしたことがありませんでした。友人とみんなで集まってクリスマスパーティをしたことは何度もありますが、社会人になると集まる機会は減り、クリスマスは彼氏と過ごす友人が増えました。
友人からは『彼氏とクリスマスホテルに泊まった!』とか『プレゼントでお揃いのアクセサリーをもらった』なんて話をよく聞いていてうらやましいというか“憧れ”のようなものを感じていたんです」
そう語ってくれた奈々さんは、美容師。仕事がいそがしく、当時は恋愛に時間を割く余裕すらなかったそうです。そんなある時、友人の紹介で出会った男性から告白されてお付き合いが始まったそう。
「彼のお仕事はアパレルで、オシャレが好きな彼とはよく買い物に行きました。ちょっと天然な部分も愛おしいと思えるほど好きだったのですが、一緒に過ごしたクリスマスでの出来事が今でも忘れられません」
彼との交際は順調だった奈々さん、クリスマスに一体何があったのでしょうか…?
◆プレゼントを渡すと微妙な顔の彼

「クリスマスまであと数週間となったころ、『プレゼント交換しようね!』『一緒に夕飯作って家でパーティしよう』と彼との会話でワクワクした気持ちでいっぱいでした。コロナ渦で残念がら外食は出来なかったのですが、彼のことを想ってプレゼントを選ぶ時間はすごく楽しかったです。『喜ぶかな?』とか彼の好きなものを一生懸命考えました。」
念願叶い、彼とクリスマスを過ごすことになった奈々さんですが、ホームパーティでがっかりした気持ちになってしまったんだとか。
「夕飯を食べて、お互い用意していたクリスマスプレゼントを交換することになりました。私は、オシャレな彼に似合うと思い、ハイブランドのお財布をプレゼントしました。彼の好きなブランドだし、絶対に喜んでくれると思っていたのですが、プレゼントを受け取った彼の顔がだんだん曇っていくのが分かりました。『嬉しい! ありがとう!』と言葉では伝えてくれたのですが、気に入らなかったのかと思い不安になったのを覚えています。」
彼の好きなブランドのお財布をプレゼントするも、何故か浮かない顔をする彼に不安になったという奈々さん。そのあと彼からもらったプレゼントで反応が悪かった理由がなんとなくわかったようです。
◆彼からのプレゼントにア然

「彼は、部屋の奥から大きな箱を持ってきて、私に渡してきました。中身はなんと、“サンドバッグとグローブ”が入っていて、正直一瞬固まりました。反応に困ったというのもありますが、何故?と…。私はジムには通っていましたが、ボクシングをしているわけでもなく『プレゼントってこれ?』と言ってしまいました。すると彼は『最近仕事が忙しくてストレスたまってそうだったし』と気まずそう。その日はなんだか浮かない気分でクリスマスパーティを終えました」
“彼が一生懸命選んでくれたんだ”と思いたい気持ちと、正直ガッカリしてしまったという気持ちとで頭の中がぐちゃぐちゃになったという奈々さん。その後どうなったのでしょうか?
◆モヤモヤが消えず別れた

「その後も彼と何度かデートしたのですが、彼は私があげた財布を使ってくれていました。対して私は彼からもらったグローブとサンドバッグを使うことはなく、モヤモヤした状態が続きました。友人からは、『彼から何もらったの?』と聞かれても『ヒミツ!』と答えてにごしたりしていて。当時はネタにして笑うこともできなかったんです。彼に対して責める気持ちがあるわけではなく、どうしても行き場のないモヤモヤが残りその後彼とはお別れする形になりました」
“初めて”ということでクリスマスに憧れを抱いていた分、ちょっとガッカリしてしまったという奈々さん。奈々さんのことを思って選んだという事実は理解しつつも、モヤモヤしてしまった気持ちはどうしようもないですね。今後クリスマスに良い思い出ができることを願っています。
―シリーズ「冬の恋愛、悲喜こもごも」―
<文/鈴木風香 イラスト/朝倉千夏>
【鈴木風香】フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama

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