インド・ビハール州知事は、水不足が深刻な観光地域を中心に、ガンジス川の水を供給するために給水プロジェクトを発足させた。現地メディア『Hindusthan Times』によって報道された。


■飲料水を提供する給水プロジェクト

ガンジス川給水プロジェクトは、同州に流れるガンジス川の余剰水を汲み上げて、飲料用として水不足の都市に送るものだ。ガンジス川の水を191キロメートルの給水管で水不足の都市に送水し、飲料水として利用するという国内でも例のないプロジェクトである。

同州のニティーシュ・クマール知事は、11月27日に仏跡地のラージギールで、28日にはヒンドゥー教聖地のガヤと仏陀が苦行したとされる仏教聖地ブッダガヤで、計画を発足した。


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■大規模な工事は着々と進む

ラージギール、ガヤ、ブッダガヤを含む計画の第1期は、新型コロナウイルスの大流行による混乱にもかかわらず、3年弱で完了。同州のナワダ地区の第2期は、2023年までに完了する予定だ。

プロジェクトの推定費用は760億円とされ、水不足に悩む州南部の400万人以上の人口に飲料水を確保することができる。関係者によると、ナワダ地区の作業も進行中で、来年6月までに完了する予定とのことだ。

ガンジス川の余剰水は、給水管で州都パトナのモカマ地区の取水井戸兼ポンプ場に運ばれ、その後、給水管で貯蔵ポイントのある乾燥した町へ運ばれる仕組みである。


■懸念も跳ね返す自信のプロジェクト

ガンジス川の水の供給の試運転は、ラージギールに建設されたガンガジ・ラージグリ貯水池へ7月7日に行われ、ガヤのテタール貯水池へは10月8日に、アブギラの貯水池と水処理プラントへは10月14日に達成された。

これらの地域は、過去20年間で地下水位が驚くほど低下し、致命的な水不足を抱えている。今後、多くの住民を潤し続けると期待されている。

一方、専門家のなかには、長期的なプロジェクトの実行の可能性や、川の生態系への影響を懸念する人もいる。しかし水資源省のサンジャイ・クマール・ジャー大臣は、大規模な調査が行われており、持続性や安全も保証済みであると語る。

また「ビハール州は、ある地域では洪水、別の地域では干ばつという二重苦に直面している。この計画は、天候の不測の事態に最も悩まされるビハール州にとって、画期的なものとなるだろう」とも述べている。


■ビハール州の今後は…

ハール州は信心深い人々が多く、多くの祝祭がある。また仏陀の出生地としても有名であることから仏教聖地が多く残っており、世界中の仏教徒が年中訪れている。

もともと他の州に比べて貧困州であり、その上、土地もやせた乾燥地域であるため、水不足が懸念されていた。しかし、近年は最新技術を取り入れた大規模なプロジェクトが進んでおり、今後の発展が期待される。この給水プロジェクトも、同地域で2番目に大きなものだ。

9月、クマール知事は、先祖に敬意を表するために国内外から何千人もの巡礼者を集める祭りに先立って、神聖なファルグ川にインド最長のゴムダム「ガヤジ・ダム」を発足させた。このダムは54億円の費用で建設され、インド工科大学の専門家がこのプロジェクトに携わった。

ガヤやブッダガヤといった観光地は海外からの観光客が多く、夏のピーク時には水の確保に大変苦労をしていたが、これからはそんなことはない。巡礼者の便宜を図るため、今後ダムには1年中十分な水が確保される予定である。

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(取材・文/Sirabee 編集部・NaganoYae

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