ついにこの時が…!

最終号機はアトラス航空向け「N863GT」

1969年の初飛行以来、「ジャンボジェット」の愛称で半世紀以上にもわたり製造され続けたボーイング747シリーズの歴史が幕を閉じました。シリーズ最終号機が完成したのです。日本時間2022年12月7日、来日した同社の民間航空機部門 マーケティング担当副社長、ダレン・ハルスト氏が、そのことを国内報道陣へむけ話しました。

747は1968年9月にシリーズ初号機がロールアウト。以来、世界中の航空会社で採用され、これを機に1970年代以降のいわゆる「大量輸送時代」へ突入し、その比類無き収容力から海外旅行の大衆化に大きな貢献を果たしました。

また、当初より貨物機としての需要も見込んで開発されていたため、近年では貨物機としても活躍。たとえば2階席部分に備え付けられた操縦室は、1階部分の機首先端部分に大型ドアをつけ、大きな貨物を運べるようにしたためで、この特長を生かし世界の貨物航空会社などで現在も運用されています。

日本ではかつてJAL日本航空)、ANA全日空)でも、国際線はもちろんのこと、発着できる便数が限られた国内空港の事情から、国内線にも投入され、長年にわたり主力機のひとつとしてあり続けました。日本の国内線運航にアジャストすべく、さまざまな”日本仕様”の改修が施された型式も登場しています。

「日本は半世紀以上ずっと、アメリカ国外では、747シリーズの最大のマーケットで、日本のお客様にとっても私達にとっても”特別”な旅客機でありました。とくにJALは、もっとも747を購入した顧客でもありました」。ダレン・ハルスト氏は7日、次のようにコメントしています。

「最後の1機」はどんなもの?

今回ロールアウトした747最終号機「N863GT」は、アメリカの貨物専用航空会社、アトラス航空向けの貨物専用機747-8Fです。同氏によると、「ペイントや試験を経て2023年1月から2月に、アトラス航空に納入される予定だ」といいます。

なおこれまで747の製造で使用されていたエバレット工場の同型機向け施設についてダレン・ハルスト氏は、今後767の製造に用いられたのち、将来的には747に匹敵するサイズをもち、同社が開発を進めている最新鋭旅客機777X」の生産を担当する見通しと話しました。

なお、シリーズ最終モデルである747-8Fは2010年に初飛行。その先代モデルである「747-400」とくらべ、約5.7mの胴体を大型化するなどの設計変更が図られた最終派生型で、国内ではNCA(日本貨物航空)が使用しています。

ボーイング2020年、747シリーズの生産終了を発表し、このプランにそって、「N863GT」を2022年内に完成させました。この機を含んだこれまでの747シリーズ生産機数は、1574機と記録されています。

ボーイング747-8旅客機(画像:ボーイング)。