サラダスープ、煮込み料理など、幅広いメニューで活躍する「ブロッコリー」。先端にある「房」の部分を食べるイメージが強い野菜ですが、ネットで検索すると、中心の太い茎(芯)の部分や、茎から伸びている葉をおいしく食べられるレシピも多数出てきます。しかし、この茎や葉について、「皮が硬いから苦手」「料理に使いにくい」「食べる部分じゃないと思っていた」などの理由から“食べずに捨てる派”の人は多いようで、「茎の部分もおいしいのに……」「むしろ房より茎の方が好き」「捨てるなんてもったいない」など、「食べる」派と二分しているようです。

「食べる派」と「捨てる派」に分かれているブロッコリーの茎や葉、実際はどうするのがよいのでしょうか。栄養士の資格も持つ、料理研究家の長田絢さんに聞きました。

表面の硬い部分を切り落として調理を

Q.そもそも、「ブロッコリー」とはどんな野菜ですか。

長田さん「ブロッコリーは、アブラナアブラナ属の緑黄色野菜で、緑色の房の部分はつぼみです。キャベツの一種がイタリアで品種改良されて現在の姿になったとされています。原産は地中海沿岸です。

旬は12~3月です。つぼみがこんもりと盛り上がって固く締まっているもの、茎(軸)が空洞のない太い円形をしており、みずみずしい状態のものが良品で、鮮度がよいほど柔らかいのが特徴です。

基本的には生食に向かないため、加熱調理や下ゆでをすることが多いです。ゆでるとほのかに甘みが感じられます。ある程度、歯応えが残るように固ゆでした方がおいしく食べられます。ゆでた後、冷ますために水につけてしまうと、つぼみが水を含んで水っぽくなるため、ザルで手早く冷ましましょう。

ゆでてからサラダやあえ物、酢の物、マリネなどに使われる他、スープシチュー、炒め物、天ぷらパスタなど、さまざまな料理で活躍する野菜です」

Q.ブロッコリーの「茎の部分」「葉」について、「食べる」人と「食べない(捨てる)」人に分かれるようですが、この部分は本来どうするのがよいのでしょうか。

長田さん「ブロッコリーは房(つぼみ)の部分だけでなく、茎の部分も栄養価が高いです。食感もよく、とてもおいしく食べることができるので、捨ててしまうのはもったいないです。ぜひ、茎の部分も捨てずに食べていただきたいと思います。

とはいえ、茎の部分を捨ててしまう人の中には、『茎の部分は硬い』『どのように調理をしたらよいのか分からない』という人もいるかもしれません。実際、茎の根元と外皮は筋が硬く、食感が悪いことがあるので、表面の硬い部分を切り落としてから調理するとよいでしょう」

Q.ブロッコリーの「房の部分」と「茎の部分」、「葉」にはそれぞれ、どんな栄養素が含まれていますか。

長田さん「ブロッコリービタミンCビタミンK、葉酸、カリウム、鉄といったさまざまな栄養素が含まれている、栄養価の高い緑黄色野菜です。水溶性ビタミンは加熱で失われるものもありますが、栄養素の吸収を相乗効果で高める成分も多く含まれているため、単品でも栄養素を多く摂取できる野菜といえます。

特に、ビタミンCの含有量はレモン果汁の約2倍以上、ホウレンソウの約4倍と、とても豊富です。その他、強い抗酸化作用で活性酸素から体を守ったり、解毒酵素を活性化させたりする『スルフォラファン』という成分も含まれています。

ブロッコリーの茎の部分は房(つぼみ)の部分と同様に、ビタミンCやβカロテン、葉酸の含有量が豊富です。中でも食物繊維ビタミンC、βカロテンは、房の部分より茎の部分の方が多いです。また、ブロッコリーの葉は特に、ビタミンCカルシウム、葉酸が多く含まれます」

Q.ブロッコリーの「茎の部分」と「葉」をおいしく食べるための注意点や、調理法は。

長田さん「ブロッコリーの茎や葉は、鮮度が落ちると味が落ちたり、変色したり、食感が悪くなったりするので、新鮮なうちに調理して食べましょう。先述の通り、茎の部分の根元と外皮は、筋があって硬いことが多いので、包丁でそぎ落とします。中心部分を千切りや輪切りにすると調理しやすいです。

茎の部分について特にお勧めなのは、みそ汁の具、きんぴら、漬物などにすることです。つぼみ部分よりも形が崩れにくいので、炒めたり、煮たりしても食感を楽しむことができます。葉は、さっと炒めたり、スープに入れたりする他、スムージーの材料としても使用できます。栄養価の高いブロッコリーを余すことなくおいしく食べて、健康効果に期待しましょう」

オトナンサー編集部

ブロッコリーの茎、食べる? 食べない?