親ならば、子どもに健全に育ってほしいと願うものだろう。海外では、親に不満を抱いた子どもが、とんでもない事件を起こしてしまった。

 アメリカ・ウィスコンシン州の住宅で、思い通りにならない母親に不満を募らせ射殺したとして、同州警察が10歳の息子を逮捕した。海外ニュースサイト『TMJ4』『NBC News』などが12月2日までに報じた。

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 報道によると11月21日午前7時ごろ、同州ミルウォーキーの住宅から「母親が銃で撃たれた」などと緊急通報が入ったという。撃たれたのは、この住宅に住む44歳女性(以下母親)だ。すぐに救急隊が現場に駆け付けるも、母親の死亡が確認された。銃弾は、母親の右目を直撃し、頭蓋骨を貫通していたという。

 現場に駆け付けた警察は、亡くなった母親の息子で、10歳の少年に話を聞いた。少年は「銃で遊んでいたところ、誤って発砲し銃弾が母親に当たった」などと説明。少年は、2階の自室で寝ていた26歳の姉を起こして、姉が警察に通報したという。警察は当初、事件性なしとみていたが事件翌日、少年の家族から「少年について重大な懸念がある」と連絡を受けた。

 家族は少年が母親を意図的に撃ったとみて、警察に相談した模様。少年の姉によると、少年は小さいころから、「怒りのコントロール」に問題を抱えており、セラピーを受けていたと説明。動物を虐待することもあったという。射殺直後に少年は母親のアマゾンのアカウントにログインし、VRのヘッドセットを注文していたそうだ。

 母親の姉(年齢非公表、以下叔母)も少年について、母親を亡くしても悲しむ様子がなかったと証言。さらに少年は「母親を殺してごめんなさい。アマゾンの荷物は届いた?」などと叔母や祖母に話したそうだ。

 警察は再度、少年を事情聴取。少年は母親を撃ったことを認め「お母さんに怒っていた。朝早く起こされるし、アマゾンで欲しいものを買わせてもらえない」などと自供。母親を撃った銃は自宅に保管してあるもので、事件前日は銃の保管箱のカギを盗むなど用意していたそうだ。自供を受けて警察は、第一級殺人罪で少年を逮捕・起訴した。

 ウィスコンシン州では、9歳以下の未成年者が刑事責任を問われることはない。しかし少年は10歳だったこともあり、大人と同様に裁かれる。有罪となれば、最大で60年の禁固刑だ。少年の裁判は近日中に開かれる予定だという。

 このニュースが世界に広がるとネット上では「恐ろしい。今の子どもはどうなっているのか」「欲しいものを買ってもらえないなど普通だ。しかも計画殺人。少年はサイコパス」「これで少年は3Dビデオゲームを60年間できなくなった」「動物虐待に怒りっぽい性格。危険フラグ立っている」「自分の子どもが危険人物だと分かっていても、できることは限られていそう」といった声が上がった。

 未成年でも10代前半であれば、善悪の判断はつく年ごろだ。母親を射殺するなどもってのほか、少年には重い刑が言い渡されそうだ。

記事内の引用について
10-year-old upset over VR headset fatally shoots mother; charged as an adult(TMJ4)より
https://www.tmj4.com/news/local-news/10-year-old-upset-over-vr-headset-fatally-shoots-mother-charged-as-an-adult
10-year-old Wisconsin boy charged as adult in fatal shooting of mother over Amazon order of VR headset(NBC News)より
https://www.nbcnews.com/news/us-news/10-year-old-wisconsin-boy-charged-adult-fatal-shooting-mother-amazon-o-rcna59605

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