11月30日、アメリカで79年間連れ添った100歳の夫婦が20時間差で旅立った。1943年に結婚した2人は今年6月8日に79回目の結婚記念日を迎え、妻は7月13日に、夫は7月23日にそれぞれ100歳の誕生日を迎えたところだった。先月下旬、急に体調を崩しホスピスに入院した夫婦は同じ病室で手をつないだまま息を引き取ったという。『Fox News』『New York Times』などが伝えた。

米オハイオ州ハミルトン11月30日ヒューバート・マリコートさん(Hubert Malicote、100)と妻のジューンさん(June、100)がわずか20時間差で旅立った。

1941年、2人は地元の教会で出会い交際を始めたがその翌年、ヒューバートさんは第二次世界大戦のため海軍に入隊しハワイ州オアフ島のパールハーバーに赴任することとなった。その間も2人は連絡を取り続けていたそうだが、実際に会うことができたのは彼が13日間の休暇で帰省した時だけだったという。

戦争がいつ終わるのか分からない状況の中、ヒューバートさんは2度目の帰省中にジューンさんにプロポーズし、出会いから2年後の1943年に2人は結婚した。

3人の子供と7人の孫、そして11人の曾孫に恵まれた夫婦は今年6月8日に79回目の結婚記念日を迎え、その後ジューンさんは7月13日に、ヒューバートさんは7月23日にそれぞれ100歳の誕生日を迎えた

当時地元メディアからインタビューを受けた際、79年の結婚生活の秘訣についてヒューバートさんは「愛する人を傷つけないこと」だと明かしていた。

その後も仲睦まじく暮らしていた夫婦は11月23日、家族と一緒に一足早く感謝祭を祝って自宅でピザパーティーを開いたという。

だがその日の夜にジューンさんは体調を崩し、重篤な症状に見舞われたためハミルトンのホスピスに搬送された。

そして11月25日、ジューンさんのもとを訪ねたヒューバートさんは最愛の妻が病床に伏す姿を見て泣き崩れたという。

夫婦の息子であるサムさん(Sam、76)はその様子について「母の姿を見た父は心を痛めていました。本当にショックを受けて精神的にも参ってしまったのです」と振り返った。

それからすぐに体調を崩してしまったというヒューバートさんはジューンさんと同じホスピスに入院することになり、2人は同じ病室で手をつないだまま数日間眠り続けていたという。

そして2人の意識は戻らないままヒューバートさんは11月30日午後9時15分に、ジューンさんは12月1日午後5時40分に息を引き取った。

わずか20時間のうちに両親を亡くしたサムさんは、現在の心境についてこのように語っている。

「父の死因はおそらく母への失恋だと思います。感謝祭に家族で集まった時には何も問題はなくすべてが順調でした。両親を亡くしたことは悲しいですが、悲しんではいけないと思うんです。彼らは長い間一緒に幸せに暮らし、神と家族に尽くしていました。そして2人は一緒に旅立って行きました。このような幸せな人生を送ることができる人は他にいないでしょうから。」

画像は『Metro 2022年12月7日付「Couple die holding hands just hours apart after being married for 80 years」(Picture: Malicote family)(Picture: Melanie Malicote)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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