福島市の地元アマチュア鉄作家が作り、2010年ごろに平石地区に設置された鉄製のガンダム、通称「へたれガンダム」。本物とはだいぶ見た目が異なり、どこか頼りない風貌が特徴です。

 過去にはビームライフルが盗難に遭うなどして話題になりましたが、12月5日福島県観光物産交流協会の公式Twitterで紹介され、再び脚光を浴びています。

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 「飛べぬ!踊れぬ!ヘタリアル!」と、現在TBS系列で放送されている「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に出てきた、ファンの間で「ダサくて笑える」と評判の「ガンダム体操」で使われているワンフレーズをもじって紹介された「へたれガンダム」。

 福島県観光物産交流協会の担当者に話をうかがうと、「へたれガンダム」は地元の集会所の向かいに設置されているとのこと。地元の人にとっては「今では、そこにいて当たり前の存在」になっているそうです。

 ビームライフルが盗難にあった際は、地元の工業高校の生徒が授業で鉄製のビームライフルを作って寄贈。その他にも、ファンから様々な武器が寄せられ、正月には松飾りもされているなど、多くの人に愛されています。

 「本物そっくりの堂々としたガンダムだったら、これほど大切にされていたかわかりません」と福島県観光物産交流協会の担当者。中には今の自分と照らし合わせて勇気をもらう人もいるそうです。どこか頼りない姿だからこそ逆に愛着がわき、人の心をつかんでいるのかもしれませんね。

 地域は盆地ということもあり、夏も冬も厳しい気候。そんな環境の中、ガニ股のどこか頼りない姿で「へたれガンダム」は今日も立ち続けています。

<記事化協力>
福島県観光物産交流協会公式Twitter(@fukushimatweet)

(佐藤圭亮)

頼りない姿が逆に愛される へたれガンダムの魅力