● 日本からは、第一三共 眞鍋社長、厚生労働省 小澤国際・企画戦略官、世界銀行グループ 井上 保健・栄養・人口プログラムアドバイザーが基調講演
● 海外からは、ガーナスイス、米国、ベトナムの専門家が議論に参加

2022年12月13日、東京、日本-12月13日、低中所得国(LMIC)における非感染性疾患(NCD)に対処する業界主導の最大のイニシアチブである Access Accelerated--とそのパートナーは、Accelerating UHC: Critical lessons in scaling up access to NCD care to achieve ‘Health for All’と題したハイブリッド形式でのイベントを東京において開催。国内外から東京に集結した専門家や指導者たちが、タイムリーかつ前向きな議論を交わしました。
このイベントは、12月12日が「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・デー」であること、そして来る2023年5月に広島で開催されるG7サミットにおいて、UHCが議題として浮上していること、さらに9月にはUHCに関する2回目の国連ハイレベル会合が開催される予定であるという、UHCが世界的に注目されている時期に合わせて、東京で開催されました。専門家や世界の指導者の間での、UHCへの取り組みに向けた決定的な一歩を踏み出すという願望の高まりを示しています。
講演者とパネリストは、会場に集まった日本を代表するNCD機関および保健機関からの参加者と、ライブストリーミング中継を視聴した世界中の聴衆に対してスピーチを行いました。

Access Acceleratedのメンバー企業である第一三共株式会社の代表取締役社長兼CEOの眞鍋淳氏は、オープニング・スピーカーとして次のように開会挨拶を述べました。
「ここ日本や世界中の仲間たちと、再び同じ会場でともに過ごすことができ、とても刺激的でした。私たちは、過去数年間の課題から多くのことを学びました。その中でも、医療システムを強化し、すべての人のための医療を優先する喫緊の課題を抱えています。非感染性疾患に取り組む国連の2030年のグローバル目標を達成するためには、私たちは協力し、異なる視点に耳を傾け、このイベントのように、有意義で尻込みしない対話を持つ必要があります。何百万もの命が、いかに医療格差を縮小することができるかという均てん化の動向にかかっているのです。」



最初の基調講演では、厚生労働省国際企画・戦略官である小澤時男氏は、次のように述べました。
「日本は、世界から長い間、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの提供に成功しただけでなく、非感染性疾患(NCD)に対する優れた早期対応を実証した国のモデルとして見られてきました。日本は、UHCの達成に向けて各国と緊密に協力していくことに揺るぎないコミットメントを持っており、その中には、NCDがUHCの戦略と政策に完全に組み込まれることを保証することも含まれます。」



基調講演に続いて、世界銀行グループ保健・栄養・人口プログラムアドバイザーである井上肇氏は、次のように述べました。
「非感染性疾患は複雑な問題であり、世界中の医療システムの限界に挑戦しています。UHCの目標達成にはNCDに関する進展が欠かせません。サイロでは、有意義な進展は起こり得ません。UHCとNCDとに取り組むということは、公共、民間、市民社会など、あらゆる分野で深いコラボレーションと対話に関与することを意味します。それがまさに今日私たちが確認したものです。」



開会挨拶と基調講演に続いて活発なパネルディスカッションが行われ、低中所得国がUHCとそのNCD対応を加速する機会、および、より強力なプライマリケアがNCDとの闘いにおいて重要な防御として機能する方法について、ガーナベトナムを含む多様な世界的視点が提供されました。パネリストには、国際協力事業団(JICA)と並んで、Access AcceleratedのメンバーであるCity Cancer Challenge、NCD AlliancePATHの代表が参加しました。

このイベントは、Eli Lilly and Companyのヘルスパートナーシップ担当シニアディレクターであり、Access Accelerated Steering CommitteeのメンバーであるSaba Husain氏からの洞察に満ちた以下の振り返りコメントで最高潮に達しました。
「非感染性疾患の増大する負担に効果的に対処するためにUHCを採用し、しっかりと資金を提供することは、すべての人が健康で充実した生活を送るために必要な、基本的な医療サービスを利用できるようにするために不可欠です。集団的な行動、投資、イノベーションは、誰も取り残されないようにするのに役立つのです。」



Access Accelerated(アクセス・アクセラレイテッド)について
2017 年世界経済フォーラム(WEF)で立ち上げられたAccess Accelerated(アクセス・アクセラレイテッド)は、資源に制約のある国々、および、社会的に恵まれないコミュニティにおける非感染性疾患(NCD)サービスへのアクセスを改善するという共有ビジョンの達成を目指す最大の業界全体の取組みです。Access Acceleratedは、その活動をとおして、20 社以上のバイオ医薬品会社、5 つの実施パートナー、5 つの会員業界団体の取り組み、専門知識、経験を集結して、40 以上の低・中所得国における共同活動を進めています。 https://accessaccelerated.org/

日本語による詳細情報: https://www.jpma.or.jp/globalhealth/value/partnership/accelerated.html
動画をご覧いただけます: https://www.youtube.com/watch?v=dZio9D0OEJM

NCD について
世界保健機関(WHO)によると、がん、心臓血管疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病、精神疾患などの非感染性疾患(NCDs)は、世界中で主要な死因になっています。この負担は今後数十年間に低・中所得国(LMICs)で大幅に増えると予想されています。
NCDsの治療とケアへのアクセスは、健康に対する知識・理解と教育、スクリーニングと診断、医療従事者とインフラストラクチャーの不足、ケアの提供と資金調達、治療法の使用と遵守などにおいて、医療システム全体にわたり障壁を伴う、多面的な課題です。LMICsにおいてこれらの障壁の影響は特に深刻です。

UHC について
世界中の国々が、多くの国民が質の高い保健医療サービスを経済的困難にさらされることなく受けられるようにするために取り組んでおり、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)は、グローバルヘルスにおけるパワフルな共通の課題です。UHC は国連(UN)の持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために不可欠です。現在の総合作業プログラムの中心的な優先事項として、世界保健機関(WHO)は 2023 年までに 10 億人の UHC を達成するよう取り組んでいます。UHC に関する二度目の国連ハイレベル会合は 2023 年に開催されます。



配信元企業:Access Accelerated

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