小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書出版株式会社(所在地:東京都品川区、代表取締役社長:吉田直樹)は、第2回 子どもの「好き」に関するアンケート調査を実施いたしました。
 本調査は、全国の小・中学生を対象に、学習や遊びなどに関わる質問を行い、子どもたちの好みや関心・意欲について、そして、コロナ禍における学校・日常での過ごし方について調査・分析することを目的としており、2021年に続いて2回目の実施となります。

  • 調査概要

調査名 :第2回 子どもの「好き」に関するアンケート調査
対象者 :小・中学校に通う児童・生徒の保護者(全国)
調査方法:インターネット調査(児童・生徒本人に聞き取り、保護者が回答)
調査期間:2022年11月9日11月10日
回答数 :500名(小学1~6年生の保護者 335名 中学生1~3年生の保護者 165名)

  • アンケート集計結果のポイント

● 小学生の7割超(73.1%)、中学生の約5割(49.7%)が、「子ども部屋などの個室」よりも、「家の人がいる場所(居間など)」で学習するのが好きと回答。(Q2)

● 一人一台の整備が進むデジタル端末を使った学習活動で好きなことは、小・中学生全体で1位が「動画を見る(73.2%)」、2位が「調べものをする(44.4%)」。(Q3)

● 学習中にわからないことがあったとき、小学生は「家の人や周りの大人に聞く」が1位で7割超(72.2%)、中学生は「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」が1位で約7割(69.1%)となり、小学生と中学生ではっきりとした差が見られた。(Q8)

● 国語教科書で好きな登場人物は、小学校教材の「スイミー」(スイミー)が1位だった。中学校教材の「メロス」(走れメロス)や「エーミール」(少年の日の思い出)なども人気を集めた。(Q9)

● コロナ禍が一時的に落ち着き、行動制限緩和が進んだ2022年に参加できてうれしかった学校行事は、小・中学生全体で1位が「運動会/体育祭(53.2%)」、2位が「遠足(45.4%)」。(Q10)

● 好きな余暇の過ごし方は、2021年調査と同様に「ゲームをする」が約7割(68.0%)と最多だった。新型コロナウイルス感染対策の行動制限緩和が進んだ中でも、「公園など屋外で遊ぶ」は6.6pt減少し、屋内でできる過ごし方が依然として人気の結果となった。(Q13)


  • アンケート集計結果
学習に関すること

Q1.学校で友達と協力して考えながら学習するのと、自分一人で考えて学習するのと、どちらが好きですか。(単一回答)
 小・中学生全体で「自分一人で考えて学習するのが好き」が4割超(43.2%)で最多の回答となったが、2021年調査との比較では、「友達と協力して考えながら学習するのが好き」が9.6pt増加した。昨年は最多の「自分一人で考えて学習するのが好き」と、次点の「友達と協力して考えながら学習するのが好き」との差が25.8ptもあったが、今年はその差が12ptに縮まり、友達と協力して考える学習を好む子どもが増えている傾向が見られた。
 小・中学生別に見ると、「自分一人で考えて学習するのが好き」と答えた中学生が、小学生より9.7pt多かった。

Q2.家庭では、子ども部屋などの個室と、家の人がいる場所(居間など)と、どちらで学習するのが好きですか。(単一回答)
 「家の人がいる場所で学習するのが好き」という回答が、小・中学生全体の6割超(65.4%)を占め、「子ども部屋などの個室で学習するのが好き」(29.4%)の2倍以上となった。この結果は、2021調査とほとんど変わっていない。
 小・中学生別に見ても、「家の人がいる場所で学習するのが好き」が小学生は73.1%、中学生は49.7%と最も多く、ともに「子ども部屋などの個室」を上回る結果となった。学年別に見ると、「家の人がいる場所で学習するのが好き」が小1~小3では8割超(82.1%)、小4~小6では6割超(64.1%)、中1~中3では半数を下回り(49.7%)、学年が上がるにつれて個室での学習を好む割合が増える傾向が見られた。

Q3.デジタル端末を使った学習活動の中で、好きなことは何ですか。(複数回答)
 GIGAスクール構想の推進により、一人一台の整備が進められているデジタル端末(タブレット等)を使った学習活動で好きなことについては、小・中学生全体で1位が「動画を見る(73.2%)」、2位が「調べものをする(44.4%)」となった。
 小・中学生別に見た場合、3位が小学生では「問題を解く(31.6%)」なのに対し、中学生では「音声を聞く(35.8%)」と異なる結果となり、デジタル端末を使った学習活動の好みの違いが見て取れた。

Q4.ノートを取ることは好きですか。(単一回答)
 小・中学生全体では、半数以上の55.0%が、「好き(好き/どちらかといえば好き)」と回答した。
 小・中学生別に見ると、「好き(好き/どちらかといえば好き)」と回答した小学生が中学生よりも5.2pt多かった。

Q5.教科書を音読することは好きですか。(単一回答)
 小・中学生全体では、「好き(好き/どちらかといえば好き)」という回答が46.4%と半数を下回った。2021年調査との比較では、「好き(好き/どちらかといえば好き)」の回答が7.4pt増加した。
 小・中学生別に見た場合、「好き(好き/どちらかといえば好き)」という回答が、小学生は5割超(50.1%)であるのに対し、中学生は約4割(38.8%)にとどまり、小学生と中学生の間に11.3ptの差が見られた。

Q6.文字を手書きすることは好きですか。(単一回答)
 小・中学生全体で、5割以上(55.6%)が、「好き(好き/どちらかといえば好き)」と回答した。
 小・中学生別に見ると、はっきりと「嫌い」と回答した中学生(13.3%)が、小学生(9.9pt)より、3.4pt多い結果となった。

Q7.学習(勉強)以外で、どんな機会に文字を手書きすることが多いですか。(複数回答)
 小・中学生全体では、1位が「友達に手紙やメモを渡すとき(45.6%)」、2位が「家の人にメッセージを伝えるとき(35.0%)」という結果となった。3位の「学習以外ではほとんど手書きしない」という回答も約3割(28.0%)に上った。
 小・中学生別に見た場合、小学生は「家の人にメッセージを伝えるとき(40.3%)」(2位)、中学生は「年賀状などの手紙を送るとき(27.9%)」(3位)という回答が上位に挙がった。中学生の3割超(35.2%)が「学習以外ではほとんど手書きしない」(2位)と回答し、小学生より10.7pt多かった。
Q8.学習中にわからないことがあったときにどうしますか。(複数回答)
 小・中学生全体では、「家の人や周りの大人に聞く」(61.6%)が最も多く、次いで「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」(48.0%)と続いた。
 小・中学生別に見た場合、小学生の1位が「家の人や周りの大人に聞く(72.2%)」なのに対し、中学生の1位が「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる(69.1%)」と、結果がはっきりと分かれた。中学生の「スマートフォン・インターネットの検索エンジンで調べる」という回答は、2位以下の回答に大きく差をつけており、中学生の学習環境にスマートフォンやインターネットが深く浸透していることが見て取れた。

Q9.国語の教科書の中で、いちばん好きな登場人物は誰ですか。(自由記述)
 「スイミー」(スイミー)や「ごん」(ごんぎつね)といった小学校で習う登場人物を、小学生だけでなく、中学生も多く挙げる結果となった。一方、中学校で習う「メロス」(走れメロス)や「エーミール」(少年の日の思い出)なども、印象深いキャラクターであることがうかがえた。

学校生活に関すること

Q10.新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたことで、参加できてうれしかった学校行事は何ですか。(複数回答)
 新型コロナウイルスの感染状況が一時的に落ち着き、行動制限が緩和されたことで、参加できてうれしかった学校行事は、小・中学生全体で1位が「運動会/体育祭(53.2%)」、2位が「遠足(45.4%)」となり、3位以下に大きく差をつけた。
 小・中学生別に見ると、中学生では「文化祭/学芸会」(30.3%)、「音楽会/合唱コンクール」(18.2%)などの文化系のイベントを挙げる回答が、小学生よりも多く見られた。

Q11.学校の休み時間に何をして過ごすことが好きですか。(複数回答)
 小・中学生全体は、1位「友達と話をする」が6割超(65.6%)、2位「校庭で遊ぶ/運動をする」が5割超(54.8%)という回答となり、3位以下の回答と大きな差がついた。「タブレットなどのデジタル端末を使う」は、9.0%にとどまった。
 小・中学生別に見ると、小学生は「校庭で遊ぶ/運動をする(67.2%)」が1位、中学生では「友達と話をする(75.8%)」が1位となり、好きな過ごし方に違いがみられた。

Q12.学校で好きな教科が作れるとしたら、どんな教科を希望しますか。(自由記述)
 小・中学生全体で、「パソコン・プログラミング(40件)」が最も多く、続いて「ゲーム・eスポーツ(38件)」、「漫画・イラストを描く」(21件)の順に多かった。
 4位「図工、美術・絵画(17件)」や7位「理科、化学(実験)(14件)」など、既存教科の時間を増やしたい・学習を突き詰めたいという回答も目立った。ゲーム実況動画の制作やYouTube動画を見るなどの「YouTube・ユーチューバー(12件)」が8位に入った。
生活全般に関すること

Q13.余暇に何をすることが好きですか。(複数回答)
 小・中学生全体では、前回の2021年調査と同様に「ゲームをする」が約7割(68.0%)で最多となり、2位「YouTubeなどの動画を見る(62.4%)」、3位「テレビ番組を見る(43.0%)」と同じ順位となった。前回の2021年調査で4位だった「公園など屋外で遊ぶ」は、行動制限が緩和された2022年は6.6pt減少し、約3割(30.4%)にとどまった。一方、「動画を見る(NetflixAmazonプライムなどの動画配信サービス)」は2021年調査よりも4.0pt増加し、インドアな過ごし方を好む小・中学生がやや増えている傾向が見て取れた。
 
 小・中学生別に見ると、中学生は「公園など屋外で遊ぶ」(10.3%)、「運動をする」(15.2%)、「買い物に行く」(16.4%)の回答がすべて小学生を下回り、スマートフォンなどのメディアを活用した過ごし方を好む傾向がわかった。SNSの利用についても、「SNSなどで友達とコミュニケーションを取る」(+21.3pt)、「SNSを見たり投稿したりする(Twitter・Instagramなど)」(+13.7pt)は、中学生が小学生を大きく上回り、学年が上がるにつれ、より多く利用されていることがわかった。
Q14.好きな本のジャンルは何ですか。(複数回答)
 小・中学生全体の4割超(44.0%)が「物語(小説)」と回答し、最も多い結果となった。
 小・中学生別に見た場合、小学生では2位「事典・図鑑(28.1%)」、中学生では2位「歴史・地理(20.0%)」と異なる結果となった。
  • 会社概要

[商 号]光村図書出版株式会社 Mitsumura Tosho Publishing Co., Ltd.
[代表者]代表取締役社長 吉田直樹
[創 立]1949(昭和24)年2月26日
[資本金]3,000万円
[年 商]110億8,901万円(2021年10月期)
[従業員数]227名(2022年4月現在)
[所在地]東京都品川区上大崎2-19-9
[TEL]03-3493-2111(代表)
[URL]https://www.mitsumura-tosho.co.jp/
[事業内容]小・中・高等学校用の検定教科書ならびに付帯する出版物の編集・発行/一般書籍・教育書等の編集・発行/学習用ソフトウェアの企画・制作

配信元企業:光村図書出版株式会社

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