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12月18日、漫才日本一を決める『M-1グランプリ2022』(ABCテレビテレビ朝日系)が放送され、結成14年目のウエストランドが優勝を果たした。“毒舌漫才”がM-1を制したが、その裏ではある審査員のコメントが物議を醸している。

史上最多となる7261組の漫才師がエントリーした今年のM-1。敗者復活を除き、決勝初進出が5組、2度目の進出が4組とフレッシュな顔ぶれとなった。

ファーストラウンドでは、さや香が歴代2位となる667点を叩き出し1位となり、ウエストランドは3位で最終決戦に進出。しかし、最終決戦ではファーストラウンドの勢いそのままに“あるなしクイズ”をベースにツッコミの井口浩之(39)が毒舌を次々と繰り出すネタで爆笑をさらい、7人中6人の審査員からの支持を得て優勝するという大逆転劇となった。

出場者同様に、豪華な審査員たちによるジャッジも毎年注目を集めている。今年は、昨年まで審査員を務めたオール巨人(71)と上沼恵美子(67)が勇退し、代わりに博多大吉(51)と山田邦子(62)が務めることに。ファーストラウンド1組目のカベポスターに84点をつけるも、2組目の真空ジェシカに95点をつけるという高低差の高い山田の採点はネットでも話題を呼び、Twitterでは“山田邦子”がトレンド入りしていた。

そんななか、波紋を呼んでいる審査員が立川志らく(59)。2018年から5年連続で審査員を務めている志らくは、昨年のランジャタイや18年のトム・ブラウンなど独創的なネタを披露する漫才師に高得点をつけることで知られている。

志らくが今年高く評価したのは、ファーストラウンド8組目で登場した女性2人組のヨネダ2000。結成3年目にして「THE W」や様々な賞レースの決勝に進出するなど、若手のホープとして注目を集めているコンビだ。

そんなヨネダ2000がM-1決勝で披露したのは、リズムネタを軸にベースのイギリス餅つきを行うというもの。オーソドックスな漫才のボケとツッコミはほとんどなく、途中でDA PUMPの「if…」を歌うなどオリジナリティ溢れるものだった。

ダウンタウンの松本人志(59)が笑いながらも困惑気味に「最初から終わりまでずっと何をしているか分かりません」と評価するなど、頭を抱えた審査員も。

97点という高得点をつけた志らくは、「さや香よりこっち(ヨネダのこと)が高い意味が自分でもわかんなくなっちゃう」としながらも、「だけどイリュージョンというか女版ランジャタイを見ているような」と評価。そして、「大好きですね」と絶賛した上で、こうコメントした。

「女の武器を使ってないのがいい」

志らくから「女の武器」について具体的な説明はなかったが、ネット上では、漫才のおもしろさを競う大会で性別を持ち出した志らくの講評に対して違和感を抱く人が相次いだ。

《志らく師匠のヨネダへの「女の武器を使ってないのがいい」、じわじわ嫌な気持ちになってくるな。(女の武器を使ってる人いるのかよ、というより男にはそんなん言わないやんねってなる…)》
《思い出した。志らくがヨネダ2000のネタ後に女の武器を使ってないのがいいとか言ってたけどそんなもんネタに関係ないし審査員が言うことじゃないやろ》
《志らくのコメント、女の武器を使ってないのがいい。女の武器ってなんのこと?このネタに性別関係あったかしら。演技がうまくておもしろかったなー。リズム気持ちよかったなー》

いっぽうで、肯定的に捉える人も。

《志らく師匠の「女の武器を使わない」は女な芸人にありがちな恋愛とか男女のネタを使わないってことだと思ったんだけど合ってる?》
《志らくさんの 「女の武器を使ってないのがいい」 ってその通りだと思った まじでこの2人は対等に戦いに来てるから本当に好き》