世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

2023年1月8日午後6時より、『世界遺産』(TBS系)の8K特別編白川郷五箇山の四季」を放送。今年5周年を迎えるのナレーションは、パリからのリモートで収録された。(※1月8日は地上波放送のためフルハイビジョンに変換して放送。来春にBS−TBSで4K放送の予定)。


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■日本の原風景ともいうべき美しい景観

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

1996年4月に放送が開始され、来春、放送28年目を迎える同番組。2023年の幕開けを飾るのは、8K特別編白川郷五箇山の四季」だ。四季折々の映像を収めるために、2022年1月から約1年間、春夏秋冬を通じてすべての撮影を高精細の4K、および8Kカメラで行った特別編だ。

岐阜県大野郡白川村富山県南砺市の山間に点在する「白川郷・五箇山の合掌造り集落」は1995年ユネスコ世界文化遺産に登録されており、日本の原風景ともいうべき美しい景観を保存している。今回は、そんな白川郷五箇山の美しい四季を余すところなく紹介していく。


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■「世界遺産」の魅力を映像遺産として撮影

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

同番組では一貫して「世界遺産」の魅力を映像遺産として撮影するべく、その時代ごとに創意工夫をしている。

白川郷では現在ドローンでの撮影は禁止されているが、同番組の長年の実績が評価されて特別な許可がおり、白川郷では初めてとなる8Kドローン撮影が成功。大型ドローンに最新8Kカメラ「Canon EOS R5 C」を搭載し、冬と秋の風景が撮影された。

また、ヘリコプターによる空撮で、山々に囲まれかつては秘境と呼ばれた白川郷五箇山を一望。さらに、「旧五箇山街道」を実際に歩いて撮影し、江戸時代に作られた古道の秘密に迫る。


■不思議な形の雪の秘密

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」 世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

冬の撮影では、日本でも有数の豪雪地帯で時には3mも積もるという合掌造りの家々の雪下ろしや、合掌造り集落に積もる不思議な形の雪の秘密に迫る。降りしきる雪の中でドローンが撮影した迫力ある映像など見どころが満載だ。

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

春と言えば桜。白川郷・五箇山の合掌造り集落内にも桜が咲き誇る。舞い散る桜の中で撮影された映像で美しい春の景色を届ける。


■美しさが際立つ紅葉最盛期

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」 世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

夏になると、春に田植えを行った稲が生長し、合掌造り集落に青々とした田園の稲穂が広がる。また、江戸時代、名産である和紙や食料などの物資運搬のために村人が命がけで通った山越えの道・旧五箇山街道の現在の様子にも迫る。

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」 世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

秋の撮影では、赤、黄など様々な色に彩られる白川郷五箇山の紅葉にスポットを当て、その美しさが際立つ紅葉最盛期のわずかなタイミングを狙って8Kカメラで撮影。息をのむような山々の紅葉とその紅葉に映える合掌造り集落の姿や、秋の風物詩でもある火災予防で毎年行われている一斉放水の様子を伝える。

■1カットのマイクロドローン映像

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

春夏秋冬の景色だけではなく、四季の移ろいと共に行われる田植えなど、世界遺産の中で暮らす人々の生活風景なども撮影。1年にわたり、何度も通ったからこそ撮影できた詳細な四季の生活を描く。

さらに、日本で唯一、白川郷五箇山でしか採用されていない「叉首(さす)構造の切妻屋根」という合掌造りの家独特の美しい構造や合掌造り集落の内部の様子を、今までに誰も見たことがない1カットのマイクロドローン映像で紹介する。


■これまでで最も迫力がある映像

放送に先立ち、番組プロデューサー堤慶太氏からコメントが寄せられた。

堤氏:過去にも世界遺産白川郷・五箇山の合掌造り集落」を撮影したことはありますが、今回撮影した豪雪の映像はこれまでで最も迫力があります。また高精細の8Kカメラで撮影した秋の紅葉も見事です。


1月8日の地上波放送ではフルハイビジョンに変換してお送りしますが、その迫力や美しさは十分に感じていただくことができると思います。ご期待ください。


■今秋からナレーションをリモート収録

世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」 世界遺産 8K特別編「白川郷・五箇山の四季」

2017年10月の放送から番組のナレーションを務める杏は、今秋からパリと東京の2拠点生活を始めている。今回も含め、10月以降の放送ではパリのスタジオと東京のスタジオをインターネットでつなぎ、杏と番組スタッフがやりとりしながらナレーションを収録している。

日本でも、コロナ禍で一時的に杏の自宅と都内のスタジオをインターネットでつないでナレーション収録を実施した実績があり、そのノウハウの蓄積が活かされて今回のリモート収録が可能となった。これはテレビのレギュラー番組としては類を見ない新しい試みだ。


■「こんなことが出来るようになるとは」

ナレーションを担当した杏からもコメントが寄せられている。

杏:まさか、こんなことが出来るようになるとは…という思いです。パリにいて、リアルタイムで東京の番組スタッフとやりとりしながらナレーションを収録している…本当に技術の進歩はすごいと思います。


こういう技術を経験すると、これからもっといろいろなことができるようになっていくんだろうなという可能性を感じます。

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(文/Sirabee 編集部・ゆきのすけ

『世界遺産』白川郷初の8Kドローン撮影 「これまでで最も迫力がある映像」