■日本タイポグラフィ年鑑2023ブック・エディトリアル部門ベストワーク賞を受賞
2022年4月よりOpa Press(株式会社ATELIER OPA東京都千代田区)から発売中の『黒川紀章のカプセル建築』が、2022年11月末に「日本タイポグラフィ年鑑2023ブック・エディトリアル部門」でベストワーク賞を受賞しました。『日本タイポグラフィ年鑑』は印刷物と活字のデザインを日本タイポグラフィ協会の審査委員が審査し、優秀作を表彰する総覧で、その年を代表するグラフィックデザインや出版物が収録されます。

■取り外した中銀カプセルはどうする?「カプセル建築に関するよくある質問と回答」を公開
2022年10月まで中銀カプセルタワービルの解体工事が行われました。取り外したカプセルのうち、23カプセルは工場に移され、修復工事を経て、今後、各地の美術館や施設で活用されます。『黒川紀章のカプセル建築』には、1969年のカプセル宣言に始まり、1970年大阪万博のパヴィリオンでのカプセルの発表、黒川が発明し海外に普及したカプセルホテルの歴史、そして未来のカプセルの活用案と合わせて、中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトを主宰する前田達之氏のインタビューを日英バイリンガルで収録しました。建物の解体の報道と合わせて本書が国内外のメディアで紹介されると同時に、カプセル建築に対する疑問が特に外国の記者から寄せられました。
今後のカプセル活用の手引きとして、また、海外での活発な議論の指針として、Opa Perssではカプセル建築プロジェクトのWebサイトにて、12月26日に「カプセル建築に関するよくある質問と鈴木敏彦の回答」を公開しました。要旨は以下の通りです。黒川紀章は移動しながら働き暮らす人物像を「ホモ・モーベンス」、カプセルを「ホモ・モーベンスの家」と50年前に定義しました。2020年からのコロナ禍によって、オンラインで働き、他拠点を行き来する暮らしが日常となりました。カプセルを動かし、再活用する時代が現実のものとなります。

黒川紀章メタボリズム(新陳代謝)の理念を書籍として継承
黒川紀章のカプセル建築』の装丁のモチーフは中銀カプセルタワービルです。著者の鈴木敏彦は80年代後半に在籍していた黒川紀章都市建築設計事務所の「全てが建築だ」という思想のもと、「本も建築だ」と考えました。デザイナーの舟山貴士は、表紙扉に厚口のボール紙を選び、エンボス加工でカプセルのシルエットを表現し、丸窓からカプセル宣言の英文テキストがのぞくように構成しました。また、ビルのエントランスの配色を、黒インクと銀の箔押しでカバーとして再現し、当時の近未来感を表現しました。背幅の糸綴りが見えるコデックス装には武骨な存在感と、ページが良く開き、見開きの写真が中央まで見える利点があります。カバー写真のカプセルハウスKは、中銀カプセルタワービルの竣工の翌年、同じ4つのカプセルを用いて黒川が自身のために建てた別荘です。モダニズム建築の撮影を得意とする山田新治郎が撮り下ろした写真の数々が、立地やインテリア、丸窓の細部までを伝えます。中銀カプセルタワービルは惜しまれながらも解体されましたが、本書の出版は、カプセル建築のミームを多くの読者に伝える一助になったのではないかと考えています。

■カプセル建築プロジェクト
「カプセル建築に関するよくある質問と鈴木敏彦の回答」
https://capsule-architecture.com/2022faq.html

■『黒川紀章のカプセル建築』書籍情報
https://www.atelier-opa.com/cap.html
発売日:2020年4月5日(火)
定価:8,800円(本体8,000円+税10%)
出版社:Opa Press
発売:丸善出版株式会社
言語:日本語、英語
単行本:B5変型判、254ページ
ISBN-10:490839010X
ISBN-13:978-4908390104
寸法:18.2 x 2.7 x 23.1 cm
文=鈴木敏彦、写真=山田新治郎
編集・英訳:杉原有紀(株式会社ATELIER OPA
作図:石間克弥
アートディレクション:鈴木敏彦
デザイン:舟山貴士(舟山制作室)
印刷所:シナノ書籍印刷株式会社
協力:株式会社MIRAI KUROKAWA DESIGN STUDIO
黒川紀章建築都市設計事務所
埼玉県立近代美術館

■問い合わせ
株式会社ATELIER OPA 杉原有紀
info@atelier-opa.com
www.atelier-opa.com



配信元企業:株式会社ATELIER OPA

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