木村拓哉演じる織田信長と、綾瀬はるか演じる信長の正室で、帰蝶の別名を持つ濃姫との物語を描く超大作レジェンドバタフライ』が1月27日(金)より公開される。このたび濃姫の新場面写真2点が解禁となった。

【写真を見る】楽器リュートを弾く、綾瀬はるかのたおやかな表情にうっとり

政略結婚での出会いから始まった信長と濃姫の2人が、いかにして真の夫婦となり、ともに天下統一へと向かって行ったのか。“魔王”と呼ばれながらも時に悩み苦しむ信長を1人の人間として描き、その側で支え続けた濃姫との知られざる物語を綴る本作。「東映創立70周年記念作品」と冠された話題作は、「コンフィデンスマンJP」シリーズなどを手掛けてきた古沢良太が脚本を務め、「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督がメガホンをとった。

今回解禁となったのは、信長の正室として強い覚悟と信念を持ち、家臣の前を堂々と歩く濃姫と、物語で重要な役割を担う南蛮の楽器リュートを抱えながら想いを馳せる姿という2枚の場面写真だ。対照的な表情を見せる2枚の写真からも分かるように、綾瀬が魅せる様々な表情が、濃姫の役としての深みと物語の魅力を最大限に引き出している。

若くして信長の正室となった濃姫。最初は水と油のような関係だった2人だが、時間を共有していくにつれてお互いに惹かれあい、「天下統一」という夢へ向かい突き進んでゆく。しかし誰もが知る信長とは違い、濃姫には文献がほとんど無い。本作で彼女はどのように描かれ、綾瀬はるかはそれをどのように演じたのか。

大友監督は濃姫について「歴史上の記録が少ない。少ないということは、フィクションとして作品を広げてくれる役でもある」と、文献の少なさに勝機を見出した。

古沢が脚本に描いた濃姫は、戦国の世でイメージするような男性の脇に控えている女性ではなく、自由意志をもつ現代女性のように強くて自立した女性だった。そんな濃姫の存在ができあがることで「戦国という時代に、男女を超えたパートナーシップを築いた。愛が生まれる物語であり、愛が成熟していく物語」になったと大友は語る。すなわち文献のない濃姫が、力強く戦国の世を生きるたくましいキャラクターとして生まれたことこそが、本作のストーリーの軸となったようだ。

濃姫役の綾瀬は、木村とは約12年ぶりの共演となった。乗馬、殺陣、舞い、弓といった技術を身に着けるところから役の準備を始めた彼女は、蝶のように優雅で気高く、そして奔放で力強い濃姫を見事に体現した。

綾瀬は自らが演じた濃姫と信長について「2人は政略結婚でしたが、夫婦のかたちや感情はいまも昔も変わらないもの。時代が大きく変わったとしても、信長も濃姫も私と同じなのだと思いました」と語るが、その言葉通り、本作で描かれる濃姫は、現代にも通ずるような、普遍的な強さや魅力を兼ね備えている。信長と対等に接し、彼に深い愛情を抱いていくという、濃姫の繊細な感情を演じきった綾瀬に対し、大友監督は「受けの達人」であり「底なし沼」であると表現した。

織田信長と濃姫という戦国の世を力強く生きた抜いた物語を、ぜひ大スクリーンでご覧いただきたい。

文/山崎伸子

『レジェンド&バタフライ』で織田信長の正室、濃姫(別名“帰蝶”)を演じた綾瀬はるか/[c]2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会