新春ドラマスシャル「ホリデイ~江戸の休日~」(夜7:30-9:48、テレビ東京系) が、1月6日(金)に放送される。本作は、徳川幕府3代将軍・家光の作といわれる一枚の絵をきっかけに、家光と町娘の身分の違いを超えた秘話を描いた、江戸時代から現代へと連なるラブストーリーWEBテレビジョンでは、本作でW主演を務める望月歩と葵わかなにインタビューを実施。互いの印象や、京都の撮影所の様子、また、自身の“お宝”などについてたっぷりと語ってもらった。

【写真】肩からひょっこり!キュートな表情で決める望月歩&葵わかな

脚本を担当するのは大河ドラマ八重の桜」(2013年)や連続テレビ小説ゲゲゲの女房」(2010年、ともにNHK総合)のほか、数々のヒット作を手掛けた脚本家・山本むつみ氏。

同作で、望月は現代の会社員・鍵山孝平と江戸時代徳川家光を、葵は現代の孝平の幼なじみ・戸倉詩織と江戸時代の家光の恋の相手・町娘のお仙をそれぞれ演じる。

ストーリーの魅力は「納得できる進み方をしていく」

――今作のストーリーを聞いた時の第一印象を教えてください。

望月歩 (以下、望月):現代劇から時代劇に変わるのも面白いですし、ストーリーが前向きな方向に進んでいくんです。それに、物語自体も納得できる進み方をしていくので、見やすい作品になるのかなと思いました。

葵わかな(以下、葵): 物語が「開運!なんでも鑑定団」から始まるということで、すごく斬新だなと思いました。時代劇は最近多くないと聞きますが、(今作は)「ローマの休日」の江戸版で、「開運!なんでも鑑定団」も登場して、現代も交錯して、盛りだくさんな内容です。

実際に台本を見てみると、すごく前向きになれるような、明るいストーリーなので、お正月に見るにふさわしいお話だなと思いました。

――葵さんは初めての時代劇だと思いますが、いかがでしたか?

葵:今作の舞台が江戸なので、知らないこともすごく多いですし、髪型や服装も含め現代と全然違うので、新鮮で楽しかったです。

今回、撮影で行った太秦の撮影所自体にもすごく歴史があって。他の撮影とは違うルールがあったので、そういった部分に触れられたのも良かったなと思います。

■京都での撮影は「テンポ感がすごく独特でした」

――今作の撮影前に準備したことはありますか?

望月:家光がどうやって生きたんだろうと思って、まずはネットで調べて、あとはYouTubeで名前を検索して動画を見たりしました。

でも、資料として読んだ家光の印象と台本は違うなと思ったので、時代劇「一心太助」や「遠山の金さんシリーズなどを見て、時代の雰囲気をつかもうと勉強しました。

葵:私の役は架空の人物なので…。それに、細かい所作は(撮影に)入ってからあるかなと思っていたのですが、男の子のふりをしている役だったので、特に決まった所作がなくて。

むしろ、“貧乏な環境の中でも一生懸命生きている感”の方が大切だったので、時代を意識するよりも、どうやったら男の子っぽく見えるかなと考えていました。

――京都の撮影所の雰囲気はいかがでしたか?

望月:最初現場に入ったときに「緊張感あるな~」と思ったのですが、シンプルに僕が緊張していただけで(笑)。日を重ねるごとに、温かさしか感じない現場でした。皆さんプロフェッショナルだからこそ余裕があって、本当にありがたい現場だったなという印象です。

葵:テンポ感がすごく独特でした。カット割りとか、進め方が「いつもと違う!」と感じたのですが、気づけばそのやり方にも慣れていきました。スタッフさんの温かさや、距離の近さを感じる現場でした。

里見浩太朗の貫禄に「『こっちが本来の姿なのか?』と…」

――里見浩太朗さんは「本格時代劇での大立ち回りは最後」と公言していらっしゃいますが、実際に現場で大立ち回りをご覧になっていかがでしたか?

望月:かっこよかったです…!シーン的には僕を守るために戦う、という場面だったのですが、今までに積み重ねてきたもののすごみを感じて、近くで見させていただいた時間がすごく幸せでした。

葵:私は本当に見ていただけだったんですが、すごいスピードで殺陣を覚えて、撮影されていて。扮装もすごく似合っていて、今の姿より「こっちが本来の姿なのか?」と思うほどで、とてもすてきでした。

■葵わかな、望月歩の“繊細な芝居”に感動「何度も見ました」

――お二人は今回初共演だと思いますが、共演してみていかがでしょうか?

望月:同じテンション感だったので居心地が良くて。“幼なじみ”という設定がやりやすい関係でいられたのは良かったなと思っています。

葵:望月くんは映像作品などで拝見していて、ご一緒してみたいなと思う俳優さんの一人でした。なので、共演できると聞いた時はすごくうれしかったし、そういう風に思っている方とご一緒できる機会ってあまり多くないので、縁を感じました。

――ちなみに、どの作品を見て「共演してみてみたい」と感じたのでしょうか?

葵:最初に見たのは、映画「ソロモンの偽証」(2015年)だったのですが、特に印象に残っているのは「コウノドリ」(2015年TBS系)です。友人の山口まゆちゃんの恋人役として出演されていたのですが、二人ともすごく難しい役だったんです。当時、中学生だったっけ?

望月:そう、中学生でした。

葵:覚悟しきれない葛藤や悩みをリアルに表現されていて…すごくすてきで感動しましたし、記憶に残っていて、この話だけ何度も見ました(笑)

■役者としての魅力は「瞬発力」と「誠実さ」

――実際に会って感じたギャップなどはありましたか?

望月:そうですね…イメージしたままの葵さんでした!

葵:私は(望月を)少年のような人だと思っていたんですけど、意外と大人だったかも。思ったよりもクールだなという印象です。

――共演して感じた役者としての魅力を教えてください。

望月:瞬発力があるなと感じました。言われたことに対してのアンサーが早いなという印象があります。

葵:演じることに対して誠実な方だなと。これはイメージになるのですが、すごく器用なタイプではないけれど、役や作品に対してきっちり目線を合わせて向き合っている姿を見ていると、本当に誠実だなと感じました。

■「ホリデイ」の魅力は“とっつきやすさ”

――今作で「開運!なんでも鑑定団」が登場することにちなみ、お二人にとっての“お宝”があれば教えてください。

望月:僕は、お芝居の先生にいただいた台本ケースが宝物で、ずっと大事に使っています。小学生の頃からレッスンへ行って(芝居を)学んでいて、当時は台本をもらって、2時間くらい前にみんなで集まって、ディスカッションをして、披露して。それでも全然ダメで悔しくて泣いちゃったり、翌日にみんなで反省会をしたりしていた時の思い出が詰まっていて。

先生に認めてもらえたじゃないですけど、仕事が決まって「頑張れよ」って意味でいただいた台本ケースなので、すごく大事なものですね。

葵:どうしよう~…すごい話だったから…(笑)

望月:やめてください!(笑)

葵:私、家じゃない場所で寝るのが得意じゃなくて、地方でのロケとかだと眠れないんです。なので、絶対に持って行っているのが、スヌーピーぬいぐるみ(笑)。今回の撮影時も、もちろん持っていっていましたし、泊り仕事では必ず持って行っています。必需品です。

――最後に、今作はお正月放送ということで幅広い層の方が見られると思いますが、お二人と同世代の方々にはどういった部分に注目してもらいたいですか?

望月:時代劇を見る習慣のある同世代の友達って、あまりいなくて。そういった人たちにも時代劇を見ていただくきっかけの一つになればなと思います。

葵:今作は時代劇ですが、題材が「ローマの休日」となじみのあるものだと思うので、とっつきやすいのではないかと。それに加えて、これまで数多くの時代劇に出演されてきた皆さまが出演されているので、重厚感みたいなものもあるけれども、ラブストーリーもあって、見やすくなっているんじゃないかなと思います。ぜひご覧ください!

【葵わかな】スタイリスト/武久真理江、衣装/B’witchCHERRY BROWN、ヘアメイク/竹下あゆみ【望月歩】スタイリスト/有本祐輔 (7回の裏)、衣装/White Mountaineering、A.P.C.、その他スタイリスト私物、ヘアメイク/服部さおり

新春ドラマスペシャル「ホリデイ~江戸の休日~」でW主演を務める(左から)望月歩、葵わかな/ (C)テレビ東京