●調査内容:『なか卯』の最新丼を調査。ふわふわな蟹(かに)あんかけと、ふわとろ「親子丼」の相性を食べて確認してみた

 ハイクオリティな丼ぶりと京風うどんが絶大な支持を集めている人気チェーン『なか卯』では、ただ今期間限定にて新作メニュー「蟹(かに)あんか親子丼」を提供中。昨年暮れ(12月27日)の発売開始と同時に、そのふわとろ極上テイストが多くのお客さんをメロメロにしている模様です。

公式メニュー(食楽web)
公式メニュー(食楽web)

 単独でも問題なく美味しいお店の「親子丼」に、今が旬の蟹を使った特製あんかけを組み合わせたとなれば、そりゃあもう食べる前から美味しいに決まっているでしょ! なんですが、かといって「こんな丼がありますよ~」で終わらせてしまうのはあまりにもったいないとは思いませ・ん・か? ということで、最寄りの『なか卯』にて実食を敢行。その実力を確認してまいります!

今回は「並盛」650円(税込)をオーダー。「蟹あんかけ塩だし親子丼」並盛:710円(税込)もあります
今回は「並盛」650円(税込)をオーダー。「蟹あんかけ塩だし親子丼」並盛:710円(税込)もあります

 目玉となる蟹のあんは、ひと目で塩系の味だろうとわかる白い色。すくったレンゲ越しに伝わってくるとろみ感の中に、白い筋状のものがみっちりと入っています。

あんの中には蟹がみっちり入っています
あんの中には蟹がみっちり入っています

 その味わいは…、蟹の風味と旨みに加えて、海鮮系の強烈な旨みが口いっぱいに広がる極上の味。公式によると、あんはかつおだしをベースに卵白をブレンドしたもので、”蟹の身”はタラバガニなどの蟹と併せて一部カニカマも使われているとのこと。

 価格が税込650円とかなりリーズナブルなのを思えば、それもある意味当然かつ仕方のないところ…なんですが、実際にあんを食してみると、蟹の身の存在は感じてもカニカマ感は全くといっていいほどナシ。というか、そんな無粋な詮索をさせないくらいに、強い旨みが前に前にと出てくるんです。

 となると、この旨みが本丸の「親子丼」の味わいに対して、どれだけ影響を与えるのかが気になります。ふわとろ玉子と出汁を纏ったご飯、具材の鶏肉をレンゲに乗せつつ、蟹あんかけと一緒にパクッ。濃厚なあんの旨みと塩味が、親子丼の出汁の味わいと全然ケンカしない! 鶏肉ともよく合っています。

 食べ進めていく段階で気が付いたんですが、レンゲですくう際にあんを多く取ったときはあんの旨みが、少なく取ったときは親子丼の味わいと、その時々で旨みの方向がナチュラルに変化します。さらに、申し分程度の量ながらも、トッピングのミツバが味わいにしっかりとしたアクセントを加えてくれるのが実にナイス。レンゲでかっ込み、あっという間に完食。ごちそうさま!

調査結果

店頭POP
店頭POP

 あんの蟹と海鮮の旨み、親子丼の味わい、それぞれが口に入った際の割合によって美味しさのベクトルをナチュラルに変化させる。そんなとんでもない離れ業をさらっと繰り出すのが「蟹あんかけの親子丼」の特徴といえるでしょう。

 食べ始めから食べ終わるまで、中だるみや飽きが来ることもなくバクバクといけちゃうんですが、ご飯が並盛だと量的に物足りなさを感じてしまうのが、この丼唯一のネックになるかもしれません。食べ進めることで丼の中にできた空間へ、しゃもじで、ひとすくい程度でいいからご飯をぶっこみたいなあと思ってしまいます(笑)。

 今回の実食から導き出した調査結果はズバリ、「蟹あんを乗せても親子丼の美味しさは不変」。なお、販売は1月下旬終了予定とのことなので、”蟹と鶏の美味なる宴”を楽しんでみたいという方は、ぜひ早めにお近くの『なか卯』へと向かって下さい!

(撮影・文@河西まさあき)

●DATA

「蟹あんか親子丼/塩だし蟹あんか親子丼

期間:2022年12月27日(火)~2023年1月下旬 ※期間限定
販売:一部店舗を除く全国の『なか卯
https://www.nakau.co.jp/jp/index.html

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