今オフ、大型トレードを相次いで行ない、注目を集めている中日立浪和義新体制となった昨年もグラウンド内外でのさまざまな話題により球界を賑わせた。その中でも特にファンの関心を集めたのが根尾昂ピッチャー転向だった。2018年のドラフト1位であり、野手としての開花が待たれていた若武者のプロ4年目での突然の転向には球界全体が騒然となり、指揮官の決断が物議を醸すこととなった。

 昨季、シーズン途中よりマウンドに登り投打での出場を続け、先発登板も果たした。今季は初めて「投手・根尾」としてキャンプから挑む最初のシーズンとなる。投手としての適性など、半信半疑の視線も集中することが予想されるものの、やはりその素質への期待も高まっている。そして、プレーヤーとして大きな転機を経験した根尾には多くのファンとともに、投手出身の球界OBも力強いエールを送っている。

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「マウンドさばきを見た時に、『ピッチャーセンス持ってる』と率直に思いました」

 そう語っているのは、現役時、日本ハムで通算63勝を挙げ、現在は解説者として活動する岩本勉氏だ。元同僚の片岡篤史・中日二軍監督の『片岡篤史チャンネル』で根尾の投手としての印象をそう述べている他、元投手らしい独自のコメントも聞かれた。

 1月3日に配信となった「根尾昂の投手転向に絶賛!岩本が絶賛する理由は『性格‼︎』ただ、懸念点もある?」の中で岩本氏は、根尾の投球動作時におけるテイクバックの右手の動きや位置を「佐々木朗希と同じなんですけど」と指摘し、その上で「身体の側面に一度、降ろすという動作が『ザ・ピッチャー』なんですよ」と絶賛した。

 加えて、投球フォームに関しても「(元々の)ピッチングフォームを持っている選手だと思った」と振り返っており、投手としての適性を備えていると熱弁。

 さらに、片岡二軍監督より、先発、リリーフなどの起用法を問われた際には「変化球で緩いカーブチェンジアップを持っているならば先発で十分戦える」と分析し、ここでも投手としてのスキルを称えている。

 現役時、日本ハム背番号18を背負い、持ち前の明るいキャラクターでも人気を博した岩本氏はその後も根尾に対しポジティブな言葉を続ける中、より活躍するためにあるアイデアを動画内で提言している。

「一番、邪魔しているのが背番号

 岩本氏は、現在の7番という背番号や、ユニフォームの着こなし方などを変え「ピッチャーらしさ」を身に付けるべきと主張。見た目も変えることで相手打者にも威圧感を与えることとなり、さらに自身も深まっていくことで「そこから戦いがはじまるんじゃないかなと思う」と見解を述べた。

 他にも、マウンド上でのしぐさが独特であることに触れ「根尾君はナルシスト。自分の世界を持っていて良い」として、ポジティブな思考を高めるべきと助言も送っている。

 終始、根尾の背中を後押しするように熱を帯びた言葉を発し続けた岩本氏。まだまだ困難にも直面するであろう22歳の挑戦を多くの人々が見守っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「先発で十分戦える」投手転向2シーズン目の中日・根尾昂を球界OBが絶賛!さらなる開花の為には「ナルシストでいい」と見解も