2023年3月~5月にかけて東京・大阪で上演が決定している2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演 Shinkansen faces Shakespeare『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』公演ビジュアルが解禁となった。

公開されたビジュアルは、アル・パチーノを想起させる白のダブルスーツを身にまとった三宅健を中心にキャストが集う、レトロでクラッシックかつ新感線らしい仕上がりとなった。「新感線流、任侠シェイクスピア」ということで、往年の任侠映画やアメリカのギャング映画のビジュアルエッセンスを盛り込み、昭和40年代頃の活気や勢いを感じさせる雰囲気となっている。

本作は青木豪が翻案 ・書き下ろし、新感線主宰・いのうえひでのりが演出を手掛け2011年に上演された。シェイクスピアの四大悲劇『オセロー』を大胆に翻案したことで話題となったが、このたび12年ぶりに上演される。戦前・戦中の関西らしき場所にある港町を舞台に、混沌とした時代に生きるチンピラヤクザたちの人情悲喜劇を描く。

本作の主人公オセロを演じるのは、ドラマや映画など映像作品はもちろん、数多くの舞台に出演、近年は朗読劇への初挑戦や、初のソロコンサートなどさまざまなことに挑み続ける三宅健。初演で劇団員の橋本じゅんが演じた泥臭いヤクザの組長を、一本気で純情な「愛」に生きるヤクザ者として演じる。

オセロの美しい妻・モナには、ドラマ・映画・舞台で役者として幅広い作品に出演し、作家としても活躍する松井玲奈、知らず知らずのうちにオセロを追い詰める悪計に加担する事になるオセロの部下・汐見丈には、舞台を中心にミュージカルからストレートプレイに数多く出演する寺西拓人劇団☆新感線初参加となるフレッシュで豪華なキャストたちに注目だ。

さらに劇団員からは、粟根まこと高田聖子が登板。フレッシュな面々を支えるふたりの役どころにも期待したい。

悲劇ではあれど、新感線ならではの歌って、踊って、笑える要素も盛りだくさん。これぞ新感線流任侠シェイクスピア! といえる『ミナト町純情オセロ』が、2023年春ダイナミックに誕生する。

粗筋

復興と共に新たな混沌が生まれつつあった1950年代の日本。
シノギの世界でも血で血を洗う争いの末、新たな勢力がのし上がりつつあった!
その中の一つが、関西の港町・神部をシマに戦後の混乱の中で勢力を拡大した沙鷗組である!その中心にはブラジルの血を引く若頭筆頭、亜牟蘭オセロ(三宅健)がいた。
図抜けた腕っぷしと度胸を武器に、若頭補佐の汐見丈(寺西拓人)とシマを広げてきたオセロ。しかし、四国の新興ヤクザ観音組に組長を射殺された現場で、オセロはその場に居合わせた町医者の娘、村坂モナ(松井玲奈)に惚れ、組を抜けてカタギになることを決意。
これが「オセロを二代目組長に」と考えていた、先代組長の未亡人アイ子(高田聖子)の恨みを買う!アイ子はモナに横恋慕する市議会議員の三ノ宮一郎(粟根まこと)も利用して、裏切り者オセロを地獄に突き落とすと心に決める……。
襲名辞退を知った沙鷗組の上部組織・赤穂組は、四国から船で来襲する観音組を倒すことを条件にオセロの足抜けを認める。そこでオセロ瀬戸内の漁師を束ねる顔役に力を借りて、観音組を海上で迎撃!作戦は見事に的中して観音組は壊滅に追い込まれた!
だが、アイ子の奸計によって、オセロは次第に友や恋人に対する嫉妬、そして不信の心を掻き立てられていく。その渦は周囲の人々を巻き込み、逃れることのできない悲劇へと誘うのだった――。

 

『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』公演ビジュアル