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完全電動ハイパーカー 固体電池使用

イタリアのアウトモビリ・エストレマ社は、1.5MW(1500kW、仏馬力2040psに相当)の出力を持つ電動ハイパーカー、フルミネアを完全に公開した。

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同社によると、固体電池セルとウルトラキャパシタを組み合わせたハイブリッドバッテリーパックを搭載する世界初のクルマになるという。4基の電気モーターを駆動し、0-100km/h加速は約2.0秒、0-320km/h加速は10.0秒を切ると期待されている。

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エストレマ・フルミネア(Estrema Fulminea)    エストレマ

エストレマ社の最高執行責任者であるロベルトオリーボは、最高速度について明言を避けたが、350km/h程度に制限される可能性があるとした。

2023年6月に市販モデルが導入された後、今年9月にドイツニュルブルクリンクノルドシュライフェで市販EVの世界記録更新に挑戦する予定だ。また、ハイパーカーの開発からニュルブルクリンクのラップレコード達成までの道のりを追ったドキュメンタリーを制作するために、クラウドファンディングを開始した。

新型フルミネアのデザインは、ハヤブサを模したリアライトなど、主に自然界からインスピレーションを受けているという。

「このデザインは、シンボルに採用した稲妻からもインスピレーションを受けています。車名の『フルミネア(Fulminea)』はイタリア語で『稲妻のように速い』という意味で、稲妻は電気、スピード、クリーンエネルギーのシンボルです」とオリーボは語っている。

搭載されるバッテリーパックは、パートナー企業のIMECAR Elektronic社と共同開発したもので、容量は100kWh、欧州WLTPサイクルでの予想航続距離は520kmとされる。パックの重量は300kgで、車両重量を1500kgに抑えている。

急速充電も特徴の1つだという。同社CEOのジャンフランコ・ピッツートは、「充電速度を可能な限り高い水準に保ちたいと考えています。当社の目標は、約15分で10%から80%に充電することです」と述べている。

フルミネアは2023年後半に発売される予定で、生産台数はわずか61台、価格は約200万ポンド(約3億2000万円)から。固体電池は、まだ市販車に広く使用されていない技術であり、大手自動車メーカー各社は電動モビリティ向けに開発を急いでいる。


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