アイドルグループ・わーすたが9月から4カ月連続で行ってきたソロ写真集企画。9月は廣川奈々聖の「なちゅらる」、10月は松田美里の「となりがいい」、11月が小玉梨々華の「素顔」、そして12月は三品瑠香の「ひととき」。それぞれ撮影場所もカメラマンも違っていて、メンバー4人それぞれの個性が際立つ作品に仕上がった。

【写真】三品瑠香がお気に入りに挙げたドレス姿で撮影した一枚

今回、小玉と三品に今回の4カ月連続ソロ写真集発売について、そしてそれぞれの写真集へのこだわりなどを語ってもらった。

■それぞれの個性が見える写真集にしてもらえた

――4カ月連続でソロ写真集を出すという企画を聞いた時の心境は?

小玉梨々華:グループのメンバー全員が連続でソロ写真集を出すというのは聞いたことがなかったので、すごく珍しいなって思いましたし新鮮に感じました。それと、メンバー全員がソロ写真集を出せるということ自体がすごいことだなって思いますので、すごくうれしかったです。グループとしても、ファンの皆さんに喜んでもらえる大きな企画が2022年の後半にできて良かったなって思っています。

三品瑠香:本当にみんなそれぞれが自分の作りたい1冊が作れましたし、それぞれの個性が見えるものが、こうしてしっかりとした形にしてもらえてすごくうれしいです。

――順番に出すということで三品さんは最後でしたし、ドキドキする期間も長かったんじゃないですか?

三品:はい、長かったです(笑)。ファンの方も「写真集、焦らされています」って、ずっと楽しみに待っていてくださった方も多くてありがたかったんですけど、3人の写真集のクオリティーが高かったのでどんどんハードルが上がっていく感じがありましたね(笑)。でも、私も自信を持ってお届けできる写真集になったので早く見てもらいたいという気持ちでした。

小玉:一番目も緊張したと思いますし、それぞれが発売までいろいろ頑張ってきたんだろうなって思うと、今ようやく4人の写真集が本屋さんに並ぶことができたのがうれしいですし、ホッとする気持ちもあります。

小玉梨々華「新しい私をお届けできたことは私自身もうれしい」

――小玉さんの写真集「素顔」は京都での撮影でした。

小玉:普段、わーすたとして活動している中では見せてこなかった表情とかがいっぱいあって、自分でも「あ、この表情珍しいな」って思ったりしました。8年目にして新しい私をお届けできたことは私自身もすごくうれしいですし、見てくださっているからも「新鮮!」と言ってくださる方が多くて、発売した時に「この写真集を出せて良かったな」って改めて感じました。

――京都というシチュエーションと小玉さんとの組み合わせも新鮮に感じました。

小玉:私もそう思いました(笑)。最初に「京都はどう?」って提案していただいた時、どんな感じになるのか想像できなかったんですけど、和のテイストも好きですし、「合っているね」ってありがたいお声もあったので良かったです(笑)。

――お気に入りのカットは?

小玉:会見の時に話したのとは別のカットにしますね。屋形船に乗っている写真が何ページかあって、ちょうど夕暮れ時に撮影をして2時間ぐらいいたと思うんですけど、最初の方は空がまだ明るくて、後の方は日が暮れて夜になっていて、全然雰囲気が違うんです。

――同じ場所とは思えないような。

小玉:そうなんです! どっちも好きなんですけど、特に好きなのは日が暮れてからの見開きのカットで、幻想的な雰囲気がすてきだなぁって。

――いろんな場所でいろんな表情が見られるので、「素顔」というタイトルも内容としっかりリンクしていますね。

小玉:はい。タイトルはメンバーそれぞれにお任せしてもらえて、これも自分で決めました。

――表紙のカットもいつもの小玉さんの表情と比べるとりりしい感じもしますが。

小玉:SNSとかでいつも自分で写真を載せる時の顔とは逆向きの顔なんですよ。だから普段の写真ではあまり写らない方の角度で、これは鏡越しに撮っているんです。新鮮に感じてもらえるんじゃないかなって思って、これに決めました。

――メンバーの中で最初に見たのが三品さんだったということですが。

三品:はい、見た瞬間に「梨々華だ!」って思いました(笑)。普段の梨々華の表情だなって。わーすた小玉梨々華として人前に立ってしっかりしようとしている感じではなくて、飾らない顔がたくさん入っていて、“素顔”っていうタイトルがピッタリだなぁって。

■“大トリ”三品瑠香「お待たせしましたという感じ(笑)」

――そして、三品さんの写真集「ひととき」が12月22日に発売されました。

三品:やっと発売ということで、「お待たせしました」という感じです(笑)。

――こちらは石川県の金沢で撮影をされたということですが。

三品:今回、私は2冊目の写真集になるんですけど、1冊目の写真集のタイトルが英語(「EPHEMERAL」)だったので違う感じにしたいなって思ったのと、金沢の街が和な感じなのできれいな音のひらがなのタイトルがいいなと思って決めました。この一瞬を切り取った、この瞬間にしか撮れない写真なので、私の“ひととき”を楽しんでほしいです。

――風情のある街ですよね。

三品:ずっと行きたいなと思っていて、撮影場所の候補に石川県が挙がった瞬間に「石川に行きましょう!」って迷いもなく言いました(笑)。

――観光地としても人気のある街ですが、普段のコンサートやリリイベとかでもあまりいく機会はなさそうですね。

三品:そうなんですよ。行ったことはなかったんですけど、写真とかで金沢の街の様子や風景を見た時に「すてきな街だなぁ」って思っていたので。実際に行ってみても、思ったとおりきれいで優しい街だなって感じました。穏やかで日本らしい古き良き文化もあって、行きたいところにも行けました。

――表紙もインパクトありますね。

三品:はい(笑)。今回の表紙はインパクト重視で決めました。目が合う感じがいいなって思ったので、かなり目力が強めの写真を選んでいます。

――小玉さん、三品さんの写真集を見てどう思いましたか?

小玉:めちゃくちゃかわいいです! 服とか景色に合わせて瑠香の見せ方も全然違っていて、すごくプロだな!って思いました。

三品:(笑)。

小玉:でも、そういうふうにしっかりと見せるカットもあれば、素の瑠香の表情が見えるものもあるので、幼く、アイドルらしい瑠香がいたり、めちゃくちゃ格好良い瑠香もいるんです。「同じ人?」って思うぐらいいろんなカットがあって、「ありがとうございます!」って感じですね。

三品:いえいえ、こちらこそありがとうございます(笑)。

三品瑠香が「どうしてもやりたった」ドレス姿

――お気に入りのカットは?

三品:ドレスを着ているカットがあるんですけど、これは私がかどうしてもやりたったんです。自然の中でドレスが着たいなと思ったんです。そしたら、私の好みにドンピシャなドレスを用意してくださって。かわいさと格好良さのあるドレスだったので、それを写真に残せて私は大満足です。

――普段の印象とも違う雰囲気のドレスですからね。

三品:普段はこういうドレスを着る機会がないので、これも写真集ならではの良さだなって思いました。

――撮影場所もカメラマンも違うので、それぞれがどんな写真集を撮っているのか分からなかったと思うので、他のメンバーの写真集が出来上がるのをファンの人たちと同じようにワクワクして待っていたと思いますが。

小玉:瑠香のショップ別の特典とかも発表された時に見たので、ファンの方と同じタイミングでしたね。

――表紙を取ったら見えるカットも買った人だけの特典という感じですよね。

三品:そうなんです! この写真も表紙の写真とめちゃくちゃ迷いました。すごく気に入っている写真だけど、浴衣は今回の表紙ではないなって思ったので、ここに載せることにしました。

小玉:かわいい!

――小玉さんの表紙を取ったところの写真は、表紙っぽい感じじゃなくて、一つの景色が広がっている感じになっていますね。

小玉:裏表紙の方も使ってシンプルな1枚の写真がいいなって思って、海が映えるカットに決めました。

――写真の使い方にも個性が表れていますね。

小玉:はい。

三品:4人の写真集が出そろいましたけど、表紙の写真とタイトルだけでもちゃんと個性が出ていますね。「こんなに違うんだ!」って(笑)。

廣川奈々聖松田美里の写真集を見た感想は?

――廣川さんと松田さんの写真集の感想も聞かせてください。廣川さんの「なちゅらる」はどうでしたか?

三品:「なちゅらる」は、出来た時にみんなで一緒に見たんです。「ウォー!」って声が出ました。第1弾でもありましたし、「こんな感じになるんだ」「こう来たか!」って感じでしたね。いつもより幼い感じに見えるカットが多かったかな。

小玉:うん、私もそう思いました。あどけない感じがありましたね。

――松田さんは?

小玉:奈々聖と違って、美里は大人っぽい写真が結構印象的だったので、「うわ! 大人っぽい! 艶っぽい!」って感じで、ハラハラドキドキしました(笑)。

三品:うん、ギャップがありました(笑)。

――「となりがいい」というタイトルも自己主張が強い感じで。

三品:これも美里らしい感じですね(笑)。美里にしか付けられないタイトルです。

■2023年も「みんなを飽きさせないようにいろんなことに挑戦したい」

――2022年を“4カ月連続ソロ写真集発売”という企画で締めましたが、ツアーがあったり、リリースがあったり、いろんな一年になりましたね。

小玉:2022年はわーすたが新体制になった“変化”の年でした。一つの仕事をするにも、一つのライブをするにもすごくドキドキしていて、やっと慣れてきたかなって思いますけど、ずっとドキドキしていました。一つ一つを“より慎重に、より大切に”という思いながら活動してきました。その中でも4人でツアーができたことが特に印象的でうれしかったです。ライブハウスが多かったので、近い距離で新たなわーすたを感じてもらえているのを実感できました。

――5人から4人の変化って、これまでの曲も含めて、フォーメーションとか歌割りとかが変わってくるので、覚えることもたくさんあったかと。

小玉:気をつけていないと、ぼーっとしていたら5人の時の動きをしちゃったりとかありました(笑)。7年って結構体に染み付いていて、4人のフォーメーションを入れるのに必死でした。

――次に向かう第一歩の年でしたからね。

三品:一人一人が「意識を高めていきたい」って思うことが増えていった年だったので、グループとしても一つ成長できたかなって思います。だからこそ、写真集が個々の個性を出すために伸び伸びできる機会になったなぁって。私も含めて、全員が自分の個性について改めて考えることもできたんじゃないかなって思います。

――個性も出しつつ、グループとしての結束力も固めて。

三品:はい、やることがいっぱいありましたけど充実した年でした。

――2023年、どんな年にしたいですか?

三品:自分がやりたいことがどんどん増えてきていて、それにつなげるために勉強とかもしているので、それが生かせるように、コソコソなんですけど(笑)、自分の力を蓄えたいなと思っています。好奇心旺盛なんで。

小玉:今回ソロ写真集を出してみて、まだまだ自分も知らない見せ方とか、新しい自分もたくさん発見できたので、研究して、もっといろんな自分を見せられたらいいなと思っています。個人としてだけじゃなくて、グループとしても新しい一面を見せていきたいので、みんなを飽きさせないようにいろんなことに挑戦したいです。

三品:2月22日(水)にシングル「すまん、犬。」のリリースも決まっていますので、2023年も頑張っていきたいと思います!

◆取材・文=田中隆信

わーすたの三品瑠香と小玉梨々華/撮影:田中隆信