1月18日、国民的RPGである「ドラゴンクエスト」シリーズの新作スマートフォンタイトルの発表会が、スクウェア・エニックスの公式YouTubeにて配信された。

参考:【画像】配信で公開されたゲーム画面など

 配信(発表会)では正式タイトルの発表をはじめ、ゲームの基本情報や2つのゲームモードの詳細、そして実機プレイの様子や質問会などが行われた。発表会には本作のプロデューサーであるスクウェア・エニックスの白石琢磨氏、コーエーテクモゲームズのチーフディレクターの庄知彦氏が参加した。

■「ドラクエ」初の乱戦コマンドバトルRPG

 気になるゲームのタイトルは、『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』。シリーズでは初の、スマートフォンを横向きに持ってフィールドを駆け回る作品となっている。

 「乱戦コマンドバトルRPG」と位置づけられた本作は、「ドラクエ」ならではのコマンドバトルやおなじみの要素を残しながら、FPSジャンルなどで人気の多人数対人バトルでチャンピオンを目指すのがメインの遊び。高いプレイヤースキルが求められるバトルを、初心者でも十分楽しめるような簡単操作で実現したゲームデザインとなっているようだ。

 『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』には、「ストーリーモード」と「大会モード」の2つが搭載されている。ゲーム内のレベルや所持金などはゲームモードをまたいで共通なので、気分やプレイスタイルに合わせてゲームプレイを楽しめるのは嬉しいポイントだ。

■魔王のいない平和な世界で紡がれる「ストーリーモード」

 発表会ではソロプレイで進める「ストーリーモード」について、ストーリーの概要が明かされた。

 舞台は遠い昔に魔王が倒され、平和が続く世界。主人公が父の行方を求めると共に、真の勇者を目指して「勇者武闘大会」の制覇を目指すという物語だ。「本作のストーリーは完全オリジナル」ということも明かされたが、真の勇者とは何なのか、いにしえの勇者が残したという「勇者武闘大会」の目的なども気になるところだ。

 また、主人公、サポートキャラクター、ライバルなどのビジュアルや設定も公開された。

■「ストーリーモード」実機プレイ

 実機プレイでは、実際にクエストに出発。基本的な操作や動き、画面メニューなどのほか、モンスターとの戦闘シーンも公開された。なお、プレイヤーは3人のパーティを組んで冒険に出かける。

 本作ではスマートフォンを横向きに持ち、画面左に表示された仮想コントローラーパッドでキャラクターの操作や方向転換を行う。ちょっとした段差であれば、キー操作をすることなく乗り越えることができるる。

 画面右下には、「アタック」や「スキル・どうぐ」、「ダッシュ」や「ジャンプ」といったコマンドが並ぶ。ダッシュを選択すると素早く移動することができるが、スタミナゲージが表示され、スタミナが切れると息切れしてしまうようだ。

 モンスターと接触するとエンカウントとなり、戦闘へ。「こうげき」「ぼうぎょ」「スキル」「どうぐ」といったコマンドを使い分け、おなじみの方式で戦うことになる。なお戦闘前には「ふいうち」をしかけることができ、これを成功させると攻撃時の「かいしん率」がアップするなど、戦闘を有利に進めることができる。

 オートバトルにも対応しており、忙しいときやクエストを周回する場合には、キャラクターごとに細かく行動を設定できる。

 クエストでは最初と最後にストーリーが進行し、勝利条件を達成するとクリアとなる。1回のプレイは比較的短時間で、サクサクと遊べるようだ。

■気になる大会モードの詳細や、視聴者からの質問コーナーも

 「大会モード」は最大50名が参加し、最後の1人になるまで戦う乱戦だ。プレイヤーのレベルや強さによってリーグやクラスが割り当てられ、ブロンズⅢからゴールドⅠまでのクラスが用意されている。マッチングは、同リーグ・近いクラス同士で行われる。これは従来の対人対戦ゲームの仕様に近いと言えるだろう。

 なお、ブロンズのマッチングでは対人戦ではなくAIとの戦闘になるとのこと。初心者やゲームが苦手な人でも楽しめるように配慮されている。

 それでは、発表会での「大会モード」の実機プレイを見ていこう。

 「大会モード」に挑戦すると、対戦相手が見つかるまで、まずは港のような待機所に集まることになる。参加者が確定したら船に乗り込み、マップ上から毎回ランダムで選出される3箇所のエリアの中でどこに降り立つのかを決める。

 公開された「大会モード」の基礎知識5選に書かれているように、本作の「大会モード」では、フィールドでの探索やアイテムの取得などが勝利への大きなカギを握っている。

 たとえばフィールドに落ちている「成長玉」は、パーティの攻撃力を上昇させるバフアイテム。そして、モンスターである「きのみのせいれい」を倒すと「せかいじゅのきのみ」というMPの上限が増えるアイテムをゲットできる。

 さらに、エリア内の家屋には不利な状況をひっくり返せるほどの強力なアイテムや、敵に異常状態を付与したり、落とし穴を設置できるようなアイテムが眠っている。つまり戦闘に入る前に、ある程度フィールドを探索してモンスターと戦ったり、アイテムやステータスを整えることが勝利への近道になるだろう。

 「大会モード」には「乱入」というシステムが採用されており、対人・モンスターに限らず、最大で三つ巴のバトルが行われることも。

 またゲームの経過時間に合わせて「魔障」が発生し、自由に動けるエリアが制限されるため、生き残ったプレイヤーは狭まったエリア内で資源を奪い合い、戦闘を行うことなる。

 運や戦略など、さまざまな要素を駆使してフィールドを駆け回り、最後の1人になれれば、見事チャンピオンの称号を勝ち取れる。

■視聴者からの質問コーナー

 発表会の後半では、視聴者から寄せられた質問に回答するコーナーが開かれた。

 まずは、「課金要素は何になりますか?」という質問。これに対し、本作では「ふくびき」という、装備に関する課金要素が用意されていることが明かされた。「大会モード」では同ランクでの戦力をもつ相手とマッチングする仕様であることから、課金アイテムに依存せずともしっかり戦えるようにゲームバランスが調整されているとのことだ。

 次に「1バトルどれくらいの時間が掛かりますか?」という質問が出た。「大会モード」のバトルに関しては、1回につき15分~20分ほどかかる想定のようだ。スマホゲームであることを鑑みると所要時間が長めではあるが、「ストーリーモード」と「大会モード」を使い分けるなど、自分の都合やスキマ時間に合わせて楽しむのがいいだろう。

 シリーズファンなら気になるであろう、「ナンバリングタイトルとストーリーは紐付いてますか?」という質問も。「ストーリーモード」紹介の際には「紐付いていない」と断言されることこそなかったが、「本作のストーリーは完全オリジナルである」との発言から、ナンバリングの要素が登場する可能性は低いかもしれない。

■βテスト体験会開催決定!

 『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』の配信日はまだ決定していないが、発表会の最後にβテスト体験会の開催が発表された。

 こちらは、iOSとAndroidユーザーを対象に各1万人を募集。開催期間は2月6日から2月13日で、募集期間は1月29日までとなっている。参加したユーザーからの意見を集め、さらに良いゲームとしてリリースしたいとの心強い抱負も語られた。

 2023年、新たな「ドラクエ」作品として注目を集めそうな『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』。公式サイトやTwitterアカウントではリニューアルオープンが行われたので、これらの公式情報をチェックしてサービス開始に備えよう。
(にしなののか)

『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』より