オーナー誕生からド派手な選手補強を行うチェルシーだが、ファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)に抵触する恐れはないのだろうか。

昨年5月にロサンゼルス・ドジャース共同オーナーとして知られるトッド・ベーリーが旗頭のコンソーシアムによって買収されたチェルシー。就任直後に成績不振に陥っていたトーマス・トゥヘルの解任へ大鉈を振るうと、夏にはチーム改革に向けて大型補強を実施。マルクククレジャやラヒーム・スターリング、ウェズレイ・フォファナら大物の獲得を成功させた。

補強はそれだけにとどまらず、今冬にはさらなる大枚を叩いて有能な若手を次々と手中に。その中で注目されているのが契約年数だ。7年半契約のククレジャやフォファナしかり、ダビド・ダトロ・フォファナは6年半、ブノワ・バディアシルやノニ・マドゥエケは7年半、そして先日到着したばかりのミハイロ・ムドリクに至っては8年半という類を見ない長期契約が結ばれている。

また、その移籍金も相当なもので、年間としてはプレミアリーグ記録となる総額4億1600万ポンド。当然、FFPに関する調査対象となるはずだが、イギリスデイリー・メール』によれば、契約期間を長めにすることで、1シーズンあたりの費用を巧みに抑えているという。

例えばムドリクの場合、シャフタールに支払う移籍金はボーナスを含めると8800万ポンドに上るが、8年半契約のため、年間ではわずか1000万ポンド程度の支出になっているとのこと。

FIFAの規定では最大で5年契約までしか認められていないが、チェルシーは各選手の契約期間をクラブ主導で延長できるオプションとして登録することで、FIFAの規制を回避しているようだ。

ただ、この手法には他クラブから疑念の声が上がっており、チェルシーには今後、何らかの制限がかけられるかもしれない。

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