南アフリカを旅行中に最愛の人にプロポーズをした男性は4日後、フィアンセを乳製品が原因のアナフィラキシーショックで失った。命取りになったのは、紅茶をかき混ぜたスプーンについていたほんのわずかなミルクで、男性は悲嘆に暮れているという。英メディア『The Mirror』などが伝えた。

ウィルトシャー、ソールベリーに住むクレイグ・マッキノンさん(Craig McKinnon、24)は先月31日、フィアンセであるジェス・プリンスルーさん(Jess Prinsloo、24)を乳製品による重篤なアレルギー反応によって失った。

クレイグさんがジェスさんにプロポーズしたのは4日前の27日のことで、クレイグさんは幸せの絶頂から不幸のどん底へと突き落とされた。

「多くの家族が住んでいる南アフリカを、ジェスが6年も訪れていないことを知ってね。プロポーズするにはピッタリの場所だと思ったんだ」と明かすクレイグさん。当時のことを「2人で南アフリカ屈指の絶景ポイント“ゴッズ・ウィンドウ(God’s Window)”に行ってね。僕が跪いてプロポーズすると、ジェスは涙を流して喜んでいたよ。あの時の彼女の表情といったら…。僕にとっては最高の瞬間だった」と振り返る。

2人はその後の数日間、婚約をシャンパンで祝い、笑いに包まれた幸せな日々を過ごしたが、先月30日にヨハネスブルグにあるジェスさんの母の家を訪ねた際に悲劇が起きた。

家族とまったりとした時を過ごしていたジェスさんは、紅茶をスプーンでかき混ぜて飲んだ直後、喉が腫れ、呼吸がうまくできなくなったのだ。実はジェスさんが手に取ったスプーンはすでに他の誰かが使っており、ジェスさんはスプーンに付着していたほんのわずかな量のミルクに酷いアレルギー反応を起こしていた。

万が一のためいつもアナフィラキシーの補助治療のための注射薬「エピペン」を2本携帯していたジェスさんは、そのうちの1本を自分で打ったが症状は治まらない。

クレイグさんは「僕はちょうどその時、ベッドで寝ていてね。ジェスの男きょうだいに起こされたんだ。それで慌てて駆け付けると、ジェスはトイレの蓋の上に座って、息ができずに苦しんでいた。エピペンも全く効果がなく、病院に緊急搬送されたけど、翌日夜遅く、静かに逝ってしまったよ」と肩を落とし、「彼女が死んでしまった時、僕の一部も死んでしまったように思えた」とつらい胸のうちを明かした。

ジェスさんが乳製品のアレルギーと診断されたのは生後9か月の時で、18歳の時にはカレーに入っていたミルクが原因でアナフィラキシーショックから心停止を起こし、蘇生されたという。また乳製品が使われていないはずの菜食主義者用のデザートを口にした際にもショック状態に陥り、抗ヒスタミン薬とエピペンを使った後、病院で治療を受けたという。

ちなみにクレイグさんは2019年に大学でジェスさんと知り合い、2021年のロックダウンの時から同居を始めたそうで、ここ3年間は自分も乳製品を避けていたという。今月16日にジェスさんの遺灰とともに帰国したクレイグさんは「今回は、エピペンでさえ効果がなかった。長年の乳製品アレルギーがこういう結果を引き起こしたと思っている。アレルギーがどんなに恐ろしいものか、多くの人に知ってもらいたい」と気丈に語ると、このように続けた。

「ジェスがたった数日間だけでも、僕のフィアンセでいてくれたことを嬉しく思っているよ。」

画像は『The Daily Star 2023年1月21日付「Woman, 24, dies four days after marriage proposal due to fatal reaction to wrong spoon」(Image: Craig McKinnon)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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