プレミアリーグ第21節、フルアムvsトッテナムが23日にクレイブン・コテージで行われ、アウェイのトッテナムが0-1で勝利した。

アーセナルマンチェスター・シティ相手に厳しい連敗を喫した5位のトッテナム。週末のFAカップを挟み、次節にはそのシティとの再戦を控える中、勝ち点2差で6位のフルアムとのダービーで連敗ストップを狙った。

コンテ監督はこの重要な一戦に向け、シティ戦と全く同じスタメンを起用。不振によってスタメン落ちの可能性も報じられたソン・フンミンも引き続き3トップに入った。なお、ケインはこれがトッテナムでのプレミアリーグ通算300試合目となった。

スタジアムへの交通渋滞の影響で15分遅れでのキックオフとなった今季2度目のロンドンダービー。中3日のアウェイチームに対して、休養十分のホームチームがよりアグレッシブな戦いぶりで序盤の主導権を握る。

サイドバックの攻撃参加を促しながらサイドを起点に崩しを試みる中、10分にはデコルドバ=リードのミドルシュートでGKロリスに最初のセーブを強いると、19分には再び右サイドからアンドレス・ペレイラのワンタッチクロスをゴール前に飛び込んだリードがダイレクトで合わすが、これはロリスのファインセーブに阻まれる。

以降もフルアムの出足鋭いプレスと縦に速い攻めに苦戦を強いられるトッテナム。それでも、30分を過ぎた辺りから少しずつ3トップが前を向いてプレーするシーンが増え始める。

そして、33分にはケインが馬力のある仕掛けからミドルシュートに持ち込むと、36分には右のコーナーポストに当たってボールが残る幸運な形からクルゼフスキからのマイナスのパスをボックス右で受けたエメルソンがニアを狙った鋭いシュートで最初の枠内シュートとする。

その後、ハーフタイムにかけては行ったり来たりのオープンな展開が続いた中、スパーズの絶対的なエースが試合を動かす。前半アディショナルタイム1分、波状攻撃からボックス手前左でボールを受けたソン・フンミンがDF3枚を引き付けて中央のケインの足元へ繋ぐと、スパーズの背番号10は鮮やかな反転からの右への持ち出しから鋭い右足のシュートをゴール右下隅へ突き刺した。

ケインジミー・グリーブスに並ぶクラブ歴代最多266ゴール目で先手を奪って試合を折り返しトッテナム。後半は立ち上がりこそ再びホームチームに押し込まれるが、冷静にピンチを凌いでいく。

すると、57分にはケインに偉業達成のビッグチャンス。セットプレーの流れからボックス左で競り勝ったベン・デイビスのヘディングでの折り返しに反応したケインが渾身のヘディングシュートを放つ。だが、これは元アーセナル守護神レノの圧巻の反射神経によって枠外にはじき出される。

絶好の追加点のチャンスを逃したトッテナムだが、以降は相手にボールを握られながらも要所を締める守備でリードを維持。76分にはソン・フンミンを下げてリシャルリソンを投入し、前線にバイタリティをもたらす。79分にはセットプレーの二次攻撃からダイアーの丁寧なヘディングの落としに反応したケインに見せ場が訪れるも、強烈なシュートは枠の右へ外れる。

一方、何とか追いつきたいフルアムは、ソロモンハリーウィルソン、古巣対戦のカルロス・ヴィニシウスとフレッシュなアタッカーを続けてピッチに送り込む。89分にはボックス手前左でボールを受けたソロモンが狙いすました右足のコントロールシュートをファーに飛ばすが、これはGKロリスが横っ飛びのセーブではじき出した。

その後、6分が加えられたアディショナルタイムの攻防で最後まで高い集中力を見せたアウェイチームは、3試合ぶりとなるクリーンシートで試合をクローズケインのメモリアルゴールが決勝点となったダービーを1-0で制し、リーグ連敗をストップした。

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