
人生100年時代。50歳ですら道半ばという長い余生は、喜ばしいどころか、不安でしかないという読者諸兄も多いことだろう。しかし、「お金」「健康」「孤独」といった世間に蔓延している老後不安は本当に正しいのだろうか? ウソに隠された誰も教えてくれない真実を解き明かす。
今回は、「高齢者はタンパク質が必要。お肉をどんどん食べなさい」という論調は本当なのか医者に話を聞いてきた。
◆健康のためのつもりがかえってリスクを高めることにも
よく「長生きしたければ肉を食え!」など高齢者に肉食を勧める情報を見かけるが、消化器専門医の大竹真一郎氏は、「心筋梗塞のような血管の病気や大腸がんのリスクを高め、むしろ早死にする可能性があります」と注意を促す。
◆肉を食べたから筋肉が必ず増えるわけではない
「実は、筋肉量とタンパク質の相関関係ははっきりしておらず、肉を食べたから筋肉が必ず増えるわけではないんです。
年を取るとタンパク質が不足しがちになるのは事実ですが、魚や大豆製品など他の食品でいくらでも補えます。
長寿で有名な自治体の高齢者の食生活を調べた研究結果を見ても、お肉を中心とした食生活ではありませんでした」
◆万人に効く健康法はナシ
そもそも万人に効く健康法はないと断言する。
「健康はあくまで複合的な要因によるもの。『○○を食べれば大丈夫』と断言する健康法は疑うようにしてください」
うまい投資話を疑うように、うまい健康法も疑うべし。
◆★真実!むしろ肉は早死にする可能性を高めることも
【消化器専門医 大竹真一郎氏】
おおたけ消化器内科クリニック院長。テレビ・ラジオにも多数出演。『つらい「逆流性食道炎」は自分で治せる!』など著書多数
取材・文/週刊SPA!編集部

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