豪ニューサウスウェールズ州でヘビの捕獲を専門に行う男性がポッドキャスト『Cancel Me Now Podcast』に出演し、ヘビの捕獲後に依頼者から支払いを拒否された際のエピソードを明かした。毒ヘビを手にした彼を相手に、支払いを断るとどうなるのか…。英メディア『LADbible』などが伝えている。

豪ニューサウスウェールズ州を拠点にヘビの駆除を専門とする「Lake Macquarie Snake Catcher」で、コリン・シューマークさん(Colin Shoemark、38)は2016年からヘビを捕獲する“スネークキャッチャー”として活躍している。

そんなコリンさんが現地時間12日、ポッドキャスト『Cancel Me Now Podcast』にて毒ヘビを捕獲後に支払いを拒否した依頼者のエピソードを披露した。

自然豊かなオーストラリアは世界でも有数の毒ヘビが生息することで知られており、彼らはしばしば民家に侵入しては人々の安全を脅かしている。

2017年のある日、家屋に侵入し冷蔵庫の裏に潜んだ全長約1.8メートル(6フィート)のアカハラクロヘビ(Pseudechis porphyriacus)の捕獲依頼を受けて、コリンさんは現場へ向かった。

アカハラクロヘビは赤血球、筋肉、神経の破壊を引き起こす毒を持っており、人間の生活区域に生息している都会で発見される数少ない毒ヘビだ。他のヘビを丸のみにしてしまうこともあるが、性格は比較的おとなしく、本来は人を避けることが多いという。

アカハラクロヘビを捕まえると、人々は『このヘビは本来、人に近づきたがらないから安全だ』って言いますね。それは確かなことですが、民家に閉じ込められたヘビとなると別物でしょう。」

そのように当時を振り返ったコリンさんは、ヘビ捕獲時の様子を次のように語った。

「私が現場に着くと客はパニックに陥っていましたが、それはごく普通のことです。ヘビはキッチンにある冷蔵庫の後ろにいたので、冷蔵庫を前に引っ張り出さなければなりませんでした。」

「とにかく、ヘビは僕を殺そうと攻撃してきました。そんな約1.8メートルの毒ヘビを捕まえて袋詰めにした時、客がこう言い出したんです。『俺は金を支払わない。これは政府か議会が補助金を出し、払うべきだ』とね。

ヘビの捕獲後に支払いを渋り始めた客は何度も「政府が支払うべき」と主張し、コリンさんへの支払いを拒否したという。

一仕事終えたばかりで、疲れ果てていたコリンさんは客との不毛なやり取りに疲弊し、捕獲したヘビを再びキッチンに放つと「支払わないなら僕はこのまま(ヘビを放置して)出ていく」と告げたそうだ。

袋から解き放たれたアカハラクロヘビは、コリンさんの足元をスルリと抜け去った。

「(恐怖でテーブルの上に飛び退いた)客が『警察を呼ぶぞ!』というので『どうぞ』と言ってやりました。警察が来ても、私に電話をかけて(私が)ヘビを捕獲するのを見ているだけでしょうから。」

すると客はようやく観念したのか、その後しぶしぶながらも捕獲料金150ドル(約13700円)を支払ったそうで、コリンさんは放ったヘビを再び捕まえたという。

この経験以来、コリンさんは依頼を受ける前に事前に料金を説明し、同意を得るようになった。

「この客はお金を持っているのに、出し渋っていただけだった。」

「(ヘビの捕獲料金に)500ドル(約45890円)を払えって言っているわけじゃなくて、たったの150ドルですよ。その料金で僕はヘビ捕獲のために実際に命を危険にさらしているのですよ。」

「ヘビの捕獲は無料のサービスというわけにはいきません。保険料を払ったり、色々とお金をかけなければならないことがありますから。」

「(あの出来事以来)事前に料金を伝えて、納得してもらってから出向くようになりました。もし捕獲できなかった時には客にそのヘビのことを伝えたり、種類を特定するなどして時間を少し割くようにしています。」

「敬意を払うことを忘れずに、仕事を依頼したならちゃんと料金を払ってください。特にスネークキャッチャーにはね。」

画像は『Lake Macquarie Snake Catcher 2022年1月21日付Facebook「Red Bellied Black (Pseudechis porphyriacus)」、2022年1月20日付Facebook「Diamond Python relocated」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE

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