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インドネシアのカリマンタン島(ボルネオ島)を流れる川の近くで今月18日、4歳男児が行方不明になった。家族は「目を離した隙に、溺れてしまったのかもしれない」と当局に捜索を依頼、すると2日後、男児は思わぬ形で発見された。インドネシアのメディア『Kompas.com』などが伝えている。

インドネシアのカリマンタン島(ボルネオ島)にある東カリマンタン州で18日午後3時頃、自宅裏で遊んでいたムハンマド・ジィヤド・ウィジャヤ君(Muhammad Ziyad Wijaya、4)がおもちゃを残したまま忽然と姿を消した。自宅近くにはマハカム川が流れており、家族はムハンマド君が誤って川に転落して溺れたのではないかとみて当局に通報、東カリマンタン州の捜索救助隊(以下、SAR)チームが捜索にあたっていた。

そして2日後の午前7時頃、SARは地元警備員から「マハカム川でワニ(クロコダイル)を見かけた。どうやら子供の遺体を運んでいるようだ」との連絡を受け、早速現場に駆けつけた。

SAR隊長であるメルキアヌス・コッタ氏(Melkianus Kotta)によると、ワニが目撃されたのはムハンマド君が行方不明になった場所から約1.6キロ(1マイル)離れた川中で、ワニは子供の遺体の臀部をくわえて泳いでいたという。

コッタ氏は当時のことをこのように振り返る。

「川中にいたワニは約200メートル泳いで川岸に近付き、捜索隊のボートのそばまでやってきました。そして遺体をくわえたまま3回水中に潜り、3度目に浮上した時にその遺体を放したのです。その遺体こそ、我々が捜していたムハンマド君でした。」

当時の様子はカメラが捉えて拡散しており、ワニは遺体を放すとその場から去り、遺体はボートに乗った2人の男性により引き上げられた。遺体にはワニがくわえていた時にできた臀部の傷以外、噛まれたり引きちぎられた痕はなかったそうで、すぐに葬儀場に運ばれている。

コッタ氏はワニの不思議な行動について「実はあのワニは、被害者の捜索の手助けをしてくれたのだと思う」と語っており、このニュースには次のようなコメントが寄せられた。

「家族のことを思うといたたまれない。でも遺体が見つかっただけ良かった。」
「ワニがいる川の近くで子供を遊ばせるなんて! かわいそうに。」
「事故は悲劇。でもワニの行動は家族に光をもたらした。」
「説明がつかないけど、動画では本当に遺体を届けたように見えるよね。」

さらには「『ワニが遺体を家族に引き渡した』と捉える人が多いけど、実際は違うのではないか?」という見方もあり、次のような指摘もあった。

「ワニはそれほど食べなくても生きていけると聞いた。お腹が空いていなかったのだろう。」
「ワニは大きな獲物を飲み込むことができないからね。水中や木の根元に獲物を隠して腐らせ、肉を柔らかくしてから食べると聞いたよ。」
「生きていようがいまいが、ワニが目の前の獲物を放っておくはずがない。ワニは溺れた子供を水中で見つけ、安全な場所に隠すため移動していただけかもね。」
「ワニは獲物を水中にひきずりこんで窒息させ、それから食べるんだ。あの遺体はまさに、ワニの獲物だったのさ。」

画像は『The Daily Star 2023年1月25日付「Crocodile swims a mile and carries body of drowned boy to devastated family」(Image: Newsflash)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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