
月にはウサギが住んでいる。そう思っていた時代が私にもあったわけだが、火星にはクマが住んでいたようだ。
火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」は十数年に渡り、火星の情報をコツコツと収集しているが、搭載されている高解像度カメラ「HiRISE」が、巨大なクマの顔をとらえてしまったようだ。
火星に張り付いているクマー。なんとも愛らしいじゃないか。まさか宇宙人が描いた「地上絵」なんてことはないよね?
2022年12月12日、「マーズ・リコネイサンス・オービター(MRO)」に搭載された、カメラ「HiRISE」は、火星の上空251kmから、存在感をアピールしまくっている巨大なクマの顔を撮影し、た。
この画像は、2023年1月25日、アリゾナ大学のウェブサイトに公開された。
クレーターの一部にまん丸いクマの顔。「こっちみんな!」とでも言ってそうな口元。一度クマに見えると、もうクマにしか見えない。
耳は失われているっぽいけれど、ドラえもんだって耳がないので、そこまでの違和感はないかな?
もしかしたら古代の火星人が描いた「地上絵」とか、火星を旅行に訪れた宇宙人が記念に描いた「落書き」だったとしたら超面白いんだけど。
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image credit:NASA / JPL / University of Arizona
自然の地形によるもの
もちろんこれは何者かによって描かれた可能性は低く、自然にできた岩石やクレーターなどの地形の一部である。
人間は、普段見知った形状のものを、そこにあるはずのない場所に思い浮かべてしまう「パレイドリア」と呼ばれる現象が起こりがちだ。
MROは2005年に打ち上げられ、今日にいたるまで、約18年間、カメラやレーダーを使って、もくもくと火星の情報を収集しまくっている頑張り屋さんだ。
アリゾナ大学によると、クマの鼻と口のように見える部分は、V字型の崩壊構造を持つ隆起した火口で、2つの目はクレーター、顔の輪郭は埋没したクレーターの上に土砂などの堆積物が沈殿してできた可能性があるという。
References:HiRISE | HiPOD: 25 Jan 2023 / written by parumo

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