リーガ・エスパニョーラ2014-15シーズンがいよいよ幕を開ける。昨シーズン、18年ぶり10回目の優勝を果たしたアトレティコ・マドリードUEFAチャンピオンズリーグ(CL)、コパ・デル・レイ(国王杯)の2冠を挙げたレアル・マドリード、そして昨シーズンは無冠に終わったバルセロナ。この三つ巴に加えて、どのチームが優勝争い、上位陣に食い込んでくるか、今シーズンも目が離せないリーガは間もなく開幕する。

■昨シーズン、12年ぶり10回目のCL優勝、国王杯優勝、さらにUEFAスーパーカップでは今シーズン初タイトルを手にしたレアル・マドリードが好発進

 12日のUEFAスーパーカップではFWクリスティアーノ・ロナウドの2得点で2-0とセビージャを破り、すでにタイトルを手にしたレアル・マドリード。19日、サンティアゴ・ベルナベウで行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャスペインスーパーカップ)ファーストレグ、初ゴールで本拠地デビューを飾ったMFハメス・ロドリゲスをはじめ、ブラジル・ワールドカップ優勝ドイツ不動のMFトニ・クロースコスタリカ代表GKケイラー・ナバスと戦力補強もすばらしく充実している。これにC・ロナウド、MFギャレス・ベイル、MFルカ・モドリッチ、FWカリム・ベンゼマが加わる豪華攻撃陣から目が離せない。

 一方、今節の相手コルドバは今シーズン2部より昇格を遂げたチーム。W杯日本代表からは惜しくも漏れたハーフナー・マイクが新戦力として加わった。レアル・マドリード相手にその真価が問われる。

■昨シーズン無冠、ルイス・エンリケ新体制下の戦力補強は果たして吉と出るか

 昨シーズン、カンプ・ノウでの最終戦。目の前でアトレティコ・マドリード相手に引き分けを喫し、優勝を引き渡してしまった格好となったバルセロナ。ヘラルド・マルティーノ監督は退任。その直後、ルイス・エンリケ新監督就任が決まった。

 リーガ2位、無冠という結果を立て直すべく、戦力補強を図るバルセロナウルグアイ代表FWルイス・スアレスセビージャからクロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチ、DF強化を視野に入れ、アーセナルからベルギー代表DFトーマス・ヴェルマーレン、バレンシアからDFジェレミー・マテューボルシアMGからGKマルクアンドレ・テル・シュテーゲン、レアル・ソシエダからGKクラウディオ・ブラボを獲得した。バルセロナは18日に行われたガンペール杯でクラブ・レオンに6-0と圧勝、スアレスもカンプ・ノウデビューを飾った。この期待のかかるスアレスは公式戦出場停止の解ける“伝統の一戦クラシコ”、レアル・マドリード戦へ向けて調整を続ける。第1節はリーガ1部2シーズン目のエルチェをカンプ・ノウに迎え撃つ。

リーガ覇者アトレティコ・マドリードはその主軸を放出、新戦力は真価を発揮できるか

 昨シーズン、27得点を叩き出したスペイン代表FWジエゴ・コスタ、2年連続サモラ賞に輝いた不動の守護神ティボー・クルトワ、左サイドバックのDFフィリペ・ルイスは揃ってチェルシーへ移籍、13ゴールを挙げたスペイン代表FWダビド・ビジャアトレティコ・マドリードをあとにした。

 補充した戦力はバイエルンからクロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチ、レアル・ソシエダからフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンメキシコ代表FWラウル・ヒメネスを、ヘタフェからGKミゲルアンヘル・モヤを獲得。レアル・マドリードとのスーペルコパ・デ・エスパーニャスペインスーパーカップ)ファーストレグでは、終盤MFラウールガルシアが起死回生の同点ゴールを決めた。サンティアゴ・ベルナベウでの引き分けを演じたその強さは、衰えを知らない。今シーズンの初戦はラージョ・バジェカーノのホームへ乗り込む。

今夏、レアル・マドリードへ移籍したハメス・ロドリゲス [写真]=Getty Images