空気圧の確認も不要。

まずはシンガポールで運行開始

ミシュランは2023年1月、物流大手のDHL Expressと提携し、エアレスタイヤ「アプティス・プロトタイプ」を装着したDHL車両の運行をシンガポールで開始したと発表しました。

エアレスタイヤは、空気が入るチューブなどを構造で廃したタイヤで、パンクの心配がないなどのメリットから複数のタイヤメーカーが開発を進めています。ミシュランのアプティスは、乗用車・ライトバン用のエアレスタイヤ。タイヤのパンクや破裂など運行上の大きなリスクを取り除くことができるそうです。

ミシュランは2019年6月に「乗用車向けエアレスタイヤを2024年に一般市場に投入する」と発表しましたが、それに先駆ける形で、まず商用車での運行を行います。

同社によると現在、世界のタイヤの約20%がパンクで、また路上の障害物による損傷や、偏摩耗を引き起こす不適正な空気圧などにより、寿命よりも早い段階でタイヤが廃棄されているといいます。エアレスタイヤが商品化されれば、年間最大2億本のタイヤまたは200万トンの原材料の早期廃棄を防ぎ、環境保全に貢献できると予測しています。

DHLの車両をよくみると見慣れない形状のタイヤが搭載されている(画像:ミシュラン)。