DISH//が昨日8月22日に東京・日比谷野外大音楽堂にてワンマンライブ「皿組キャンプ2014夏 in 東西2大野音」を行った。

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グループにとって2度目の野音公演は夏祭りがテーマで、ステージにはやぐらが組まれ大量の提灯が飾られる。ライブは法被に面をつけたダンサーが、派手に打ち上がる水の演出とともにダンスパフォーマンスするというオープニングから幕を開けた。数メートルの高さまで勢いよく噴射される水で舞台および客席はあっという間に水浸しに。夏の野外に清涼感がもたらされたところでダンサーのうち4人が面をはずすと、鉢巻を締めたTAKUMIMASAKI、RYUJI、To-iが現れた。4人はダンサーを率いたまま「踊らにゃソン!Song!」を“祭りアレンジVer”で披露する。テンションの上がったスラッシャー(ファン)は彼らのジャンプに合わせて飛び跳ね、野音が大きく揺れた。

噴水の演出付きで「晴れるYA!」「GRAND HAPPY」と飛ばしたあと、メインステージからセンターステージへ伸びる花道での自己紹介へ。To-iは「今は水で濡れてるかもしれないけど、あとあとはみんな汗でビショビショになりましょう!」と呼びかけた。「デート@ショッピングモール」ではTAKUMIが可憐な格好をした女子の人形を引き連れ、ともにダンスを繰り広げるというシュールな光景が広がる。RYUJIが人形の頬にキスしたり、To-iがスカートをめくったりするたびに客席からは悲鳴のような歓声が上がった。「マジで無理~SUPERムチャブラレターズ~」に続いてはステージ上のスクリーンに夏祭りの映像が映し出される。メンバー4人は1人ずつ箱型の輿に乗り込み、法被を着た軍団に担がれながらセンターステージに組み立てられたやぐらへ移動した。そして開演前に振り付け講座が上映されていた「DISH//音頭」を踊る時間に。実演する4人にあわせてファンもペンライトを使いながら踊り、野音はたちまち盆踊り会場へ変化した。

お祭り騒ぎの楽しげな空気から一転、スクリーンにはうっそうとした山奥のイラストが映る。おどろおどろしいBGMとも相まって薄気味悪さが漂う中、稲川淳二の真似をしたBBゴローが登場した。BBゴローが「不思議な話」を始めると、白装束に三角の布を頭に巻き、いかにも幽霊と言わんばかりのMASAKI&RYUJIが現れる。2人はその身なりのままゾンビメイクを施したダンサーと、マイケル・ジャクソンThriller」を彷彿とさせるダンスを披露した。そこへTo-iとTAKUMIがやってきて「おまえら何やってんだよ!」とツッコミを入れると、その場に加わった僧侶がMASAKIとRYUJIは“もったいないこと”をしてしまったため“もったいないオバケ”に取り憑かれたと説明。すると次の瞬間、“もったいないオバケ”に扮したEBiDAN研究生の長崎大晟が姿を見せた。除霊するためにはRYUJIに「壁ドン除霊」、MASAKIに「頭ポンポン除霊」が必要だという流れになり、TAKUMIがRYUJI、To-iがMASAKIにそれぞれ除霊法を実践する。女子が胸キュンするシチュエーションでTAKUMIやTo-iはキザなセリフを吐き、客席には黄色い声が響きわたった。

“もったいないオバケ”やBBゴローも巻き込んだミュージカル風のパフォーマンスが野音を盛り上げたのちのMCでは、再びステージに呼び込まれた大晟が「長崎大晟です! 8歳です!」と元気よく挨拶。あまりのキュートさに観客だけでなくDISH//メンバーも身悶え、「天使! 天使だ!」と連呼した。ここでフリーライブツアーの追加公演としてアメリカ・コロラド州デンバーのショッピングモールにてイベントを行うことを告知し、ファンを驚かせる4人。アメリカ公演に向けて意気込んでいると、ソニーミュージックレーベルズの村松社長が出演する映像により、来年1月1日の東京・日本武道館ワンマンにて4人による連弾を実施することが明かされた。サプライズの発表を受けて動揺した彼らだったが、「よし、やってやるぞお前ら!」(To-i)、「めちゃめちゃカッコいいやつやってやろうぜ!」(RYUJI)と啖呵を切った。

「I Can Hear」からライブが再開され、いよいよ後半戦へ。「TENKOUSEI」「FLAME」とアッパーなナンバーが連発され、最後に「歌える人は一緒に歌ってください。この会場でひとつになりましょう!」というTAKUMIの言葉から「夢旅」が届けられた。彼らはスクリーンに映る歌詞をバックに、身振り手振りで感情を表現しつつ熱唱する。そして1人ずつ感謝の気持ちを伝えてからステージを去った。

おかわり!」というスラッシャーからのアンコールに応えて再登場した浴衣姿のメンバーはそれぞれ機材をスタンバイ。TAKUMIが「おかわり1曲目は、新曲です。そして作詞作曲DISH//です」と告げて場内にどよめきが起こる中、彼らは自分たちのこれまでの道のりやこれからの決意をつづったミドルナンバー「また明日」を演奏した。さらにTAKUMIがギターを置き、MASAKIがアコギに持ち替えるとZONE「secret base ~君がくれたもの~」のカバーを熱演。観客は手拍子で彼らのアンサンブルに加わり、TAKUMIが歌い終えた瞬間に大きな拍手を送った。TAKUMIは「また明日」について、作曲はMASAKI、ラップ詞はRYUJIとTo-i、そのほかの詞を自身が担当したと説明。曲に込めた思いを語り、夢の武道館へ向けて「1月1日は世界で一番笑顔があふれる場所にしましょう。笑顔と涙でいっぱいの幸せな空間になったら、それは夢が叶ったと言えるんじゃないかなと思います」と話した。

しんみりした雰囲気を打ち破るため、To-iがTAKUMIのギターを担ぎスラッシャーを煽り立てる。4人は盛大なコールを展開するスラッシャーに囲まれながら「サイショの恋~モテたくて~」を全力で踊りきり、にぎやかな夏祭りを締めくくった。

DISH//「皿組キャンプ2014夏 in 東西2大野音」
2014年8月22日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. 踊らにゃソン!Song! 祭りアレンジVer
02. 晴れるYA!
03. GRAND HAPPY
04. FREAK SHOW
05. デート@ショッピングモール
06. マジで無理~SUPERムチャブラレターズ~
07. ピーターパンシンドローム 祭りアレンジVer
08. ザ・ディッシュ~とまらない青春 食欲編~
09. I Can Hear
10. TENKOUSEI
11. FLAME
12. 夢旅
アンコール
13. また明日
14. secret base ~君がくれたもの~
15. サイショの恋~モテたくて~

「また明日」を演奏するDISH//。