非常識的な行為を撮影したデータをインターネット上に投稿し、他者に拡散されることで批判が殺到する『炎上』騒動。

2023年1月末、寿司チェーン店『スシロー』で、若い男性が撮影者と笑いながら未使用のコップを舐めて元の場所に戻したり、口に含んだ指でレーンを回る寿司に触れたりする動画が話題になりました。

回転寿司という文化そのものを壊しかねない非常識的な行為に、ネットからは男性を批判する声が多数上がっています。

中には、今回の騒動によって、衛生面から回転寿司店への不安を覚えたという人も。『スシロー』に限らず、全国の回転寿司店が被害を受ける事態に発展しているようです。

謝罪を受けた『スシロー』、今後の対応について声明を発表

同年2月1日、『スシロー』を運営する株式会社あきんどスシローは、ウェブサイトで新たな声明を公表。

動画が撮影された店舗が、岐阜県岐阜市にある『スシロー岐阜正木店』であることを明かし、湯呑の洗浄やしょうゆボトルの入替えなどを行ったことを説明しました。

株式会社あきんどスシローは、騒動に対する同日現在の進捗も共有。同社はすでに被害届を警察に提出済みとのこと。

その後、該当の迷惑行為を行った男性と保護者から連絡があり、直接謝罪を受けたという同社。今後について「当社としましては、引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処してまいります」と明かしています。

『スシロー』に応援の声上がる

先述したように、今回の騒動によって回転寿司のシステムに不安を覚えた人は少なくない模様。

同社は、『スシロー』全店で備え付けの食器や調味料に不安を感じた場合、別途保管している消毒済みのものと交換することにしたといいます。

また、動画の撮影場所となった店舗や、その近隣店舗では、食器類や調味料の置き場を店内に設置し、客が自身でテーブルまで持っていくシステムに変更したとのことです。

こういった工夫は、利用客の不安を少しでも取り除きたいという想いのあらわれ。今回の発表を受け、『スシロー』を応援する声が上がっています。

・『スシロー』は被害者側なのに、苦労ばかりしていて本当に同情する。

・損害が大きいから、謝って終わりっていうのは難しいだろう。

・店舗側の努力も涙ぐましい…。せめて、食べて応援をしたいです。

今回の件だけでなく、これまでも本人にとっては『ちょっとしたおふざけ』のつもりだった行為が拡散され、深刻な事態に発展したケースは何度もありました。

同社がしかるべき対応をとることは、今後の抑止力にもつながるでしょう。


[文・構成/grape編集部]

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