アスレティック・ビルバオは2月1日パリ・サンジェルマンPSG)からレンタル移籍中の元スペイン代表MFアンデル・エレーラの買い取りオプションを行使したことを発表した。なお、契約期間は2024年6月30日までであることを併せて伝えている。

 1989年8月14日生まれのエレーラは現在33歳。スペイン北部の都市ビルバオで生を受けた同選手は、レアル・サラゴサの下部組織で研鑽を積み、2008-09シーズンにトップチームデビューを飾った。その後、2011年夏にアスレティック・ビルバオに加入すると、抜群のポジショニングセンスと確かな技術を武器に中盤に君臨し、クラブ通算128試合に出場。2014年夏からマンチェスター・Uへと活躍の場を移すと、5シーズンに渡って在籍し、ヨーロッパリーグ優勝を含め4タイトル獲得に貢献した。

 エレーラは2019年夏のPSG加入以降も、コンスタントに出場数を積み重ねてきた。しかし、昨夏に就任したクリストフ・カルティエ監督から構想外の扱いを受けたこともあり、古巣への復帰を決断。シーズン終了までのレンタルおよび1年間のレンタル期間延長オプションと、シーズン終了後の買い取りオプションが付帯した契約で、『サン・マメス』に帰郷していた。

 今シーズンは負傷に悩まされながらも、エルネスト・バルベルデ監督の下で、ここまで公式戦11試合に出場しているエレーラは「ここに戻ってきたときから、2年間過ごすことはすでに分かっていた。今回の発表はあくまでも事務的なもの。アスレティックにどれくらいの期間いるのか、契約はどうなっているのか、すべて決まっていたからね。クラブ間の問題は、僕には関係ない」と買い取りオプションの行使は既定路線だったことを明かしている。

 なお、フランス紙『レキップ』や同国メディア『RMCスポーツ』によると、PSG側がアスレティック・ビルバオ側に対して、エレーラの買い取りオプション行使を前倒しするように要請したという。その背景には、PSGに所属するGKケイラー・ナバスが、今冬の移籍市場でレンタル移籍したことが関係している模様。FIFAが定める『1シーズンにレンタルで放出することができる選手は8人まで』というルールに抵触することを避けるための手段であったことを報じている。

アスレティック・ビルバオは2月1日、MFエレーラの買取OPの行使を発表 [写真]=Getty Images