米テキサス州ダラスの「ダラス動物園」から何者かに連れ去られたサルの一種エンペラータマリン2匹が、ダラスから25キロほど離れたランカスター(Lancaster)の廃屋で発見された。この失踪事件に関しては最初の発表から丸一日過ぎた現地時間1月31日朝10時頃、ダラス警察が一人の若い男性を“誘拐について何らかの情報を持っている“と特定し、園内の防犯カメラの画像を公開した。ダラスのニュースメディア『WFAA』などが伝えている。

2匹のエンペラータマリンは現地時間1月31日夕方5時頃、ダラス警察とランカスター警察との合同捜索で発見された。現在は使われていない教会跡地のクローゼットにいたという。発見当時の屋内は摂氏2度と寒く、ネコやほかの動物もいたそうだ。

ダラス動物園と警察は、今年に入ってから度重なって起きたネコ科のウンピョウやエンペラータマリンの失踪、大型猛禽類ミミヒダハゲワシの不審死の事件について、その関連性も含めて現在は慎重に調査を行っているところだ。特にミミヒダハゲワシの死に関しては、この鳥が絶滅危惧種に指定されているため、米国内の野生動物の保護管理を専門とする内務省の組織「米国魚類野生生物局(United States Fish and Wildlife Service)」も捜査に加わった。

同園はミミヒダハゲワシの死に関して、逮捕や起訴につながる情報提供者に1万ドル(約130万円)の報奨金を支払うことを発表していた。

エンペラータマリンの失踪については、2匹が“連れ去られたと考えられる根拠”を警察が掴んでいることが既に報じられていたが、このほどダラス警察がある男性の鮮明な画像を公開した。

「この人物の身元に関する情報提供をお願いします。」

そこには黒いフード付きパーカーの下にニット帽を被った、長身の若い男性が写っており、正面ではないが表情もはっきり分かる。警察はこの人物から誘拐に関連する話を聞きたいとして捜している。この参考人の写真が公開されてからおよそ7時間でエンペラータマリンは無事に保護されたが、詳しい内容は警察から発表されておらず、この男性から情報を得られたのかどうかも今のところ明らかにされていない。

今回のニュースには、SNS上で様々なコメントがあがっている。

「可哀そうなサルが見つかって本当に良かった!」
「この人(ダラス警察が公開した写真の男性)が、一連の事件に関わっているのかもしれないね」
「こっちの情報提供に報奨金は出ないのかい?」
「数日前にルイジアナ州の動物園からもサルが誘拐されたけど、犯人が運転しようと思えば、行けなくもない距離だよね。偶然かもしれないけど」

エンペラータマリンは無事に動物園へ戻され、現在は健康状態などを調べているという。

画像は『Dallas Zoo 2023年1月31日付Twitter「We are thrilled beyond belief to share that our two emperor tamarin monkeys have been found.」、2023年2月1日付Twitter「Emperor tamarin monkeys, Bella and Finn, were so happy to snuggle into their nest sack here at the Zoo last night!」』『Dallas Police Dept 2023年1月31日付Twitter「Dallas Police are looking for the public’s help in identifying the pictured individual.」』『WFAA 2023年2月1日付「Missing Dallas Zoo monkeys found by police」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 秋本神奈)

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