ソニー・インタラクティブエンタテインメントSIE)が1月30日「全世界における供給量の増加」を告知して以降、多くの家電量販店は次世代ゲーム機であるPlayStation 5の販売方式を抽選制から通常販売へと移行している。店頭では購入条件の緩和が進められている一方、オンラインショップでは限られた入荷数での先着販売にともなって“クリック戦争”も再び発生しているようだ。

ゲオやノジマ、TSUTAYAなど量販店が続々とPS5の販売を抽選制から先着順へと移行中_001
(画像はPlayStation®5 | PlayStation(R) | ソニーより)

 2022年12月ごろにクレジットカードでの購入制限をいち早く緩和していたヨドバシカメラは、オンライン通販での通常販売を1月中旬に始めたほか、ビッグカメラも同時期からオンライン通販での通常販売を開始。一方のヤマダ電機1月28日(土)に頒布された全国向けのチラシでPS5の通常版を目玉商品に置き、大きなロット数での入荷をアピールしていた。

 また、続くゲオもiOS、Android向けアプリ限定の抽選販売を廃止し、2月1日(水)に全店での一般販売をスタートした。同日には量販店のノジマも公式通販サイト「ノジマオンライン」での販売方式を通常販売へと移行しており、Twitter上ではゲオノジマでの購入報告も続々と挙がってきている。

 上記のほか、TSUTAYAも一部を除く店頭での販売を2月からスタート。エディオンイオンスタイルオンライン楽天ブックスなどオンライン通販での先着販売も随時実施されている。

 加えて、いくつかのオンライン通販サイトではアクションアドベンチャーゲーム『Horizon Forbidden West』グランツーリスモ7との同梱版がカートへ追加できる状態となっているほか、会員限定での販売を継続しているJoshin Webショップでも在庫に余りがあるようだ。

 なお、先着順でのオンライン販売に差し当たって気になるのは転売業者による購入だが、転売先の例として挙げられる業者「買取ルデア」におけるPS5の買い取り価格は2月2日時点で6万500円。買い取り価格の下落はいくつかの国内メディアや動画クリエイターによって2022年12月ごろから報告されており、通常版の希望小売価格である税込6万478円に限りなく近い金額となっている。

 流通量の増加によって希望小売価格を下回る“定価割れ”が発生する状況となったことから、転売のリスクはかなり減ってきているようだ。しかしながら、今までPS5を入手できず怒りや悲しみをあらわにした人も少なくない。オンラインや店頭での通常販売が始まったものの「欲しい人へ行きわたる状況」にはもうしばらく時間を要しそうだ。