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 球春到来。キャンプインに心を躍らせるプロ野球ファンは多いことでしょう。各地では新戦力や移籍組などが新しいユニホームで奮闘。ネットニュースをにぎわせています。

 中でも昨年、借金4の5位に沈んだロッテファンはオフの補強に及第点を与え、期待に胸を膨らませているようです。

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 スポーツ紙のデスクが言います。

「新外国人は実際に来てみないと計算が立たないものです。しかし、今季のロッテメルセデス、ポランコと巨人でプレー経験があり、日本のプロ野球を知っている助っ人が2人加入した。大ハズレはないだろうというのが定評で、むしろ大フィーバーの可能性もあると見られているのです」

 この2人とは昨季まで巨人に在籍し、オフにロッテに移籍したグレゴリー・ポランコ外野手(31)、C・Cメルセデス投手(28)を指す。そして、こう続けます。

メルセデスは巨人でもローテの一角でしたが、“魔の6回”と呼ばれるほど、後半打たれる場面が目立ち、巨人首脳陣の信頼を得られなかったんです。しかし、裏を返せば先発して5回はしっかり投げられるということ。吉井監督は投手のモチベーションを大切に、気分良く投げられる環境整備に心血を注ぐ指導者です。『週に1度、5回投げればいいよ』と割り切った起用法で勝ち星を量産する可能性も十分あります」(前述のデスク

 ポランコについても同様の指摘がなされています。

「ポランコの守備はお世辞にも上手いとはいえないし、昨年は打率も2割4分にとどまったけれども、本塁打24発は12球団の外国人選手でダントツ。2年目で日本人投手に慣れた今季はさらに打つ可能性もある。取り組む姿勢も真摯だし、確かに年俸は推定2億円と結構するけど(笑)、活躍が計算できるのはデカいですよ」(一般紙パ・リーグ担当記者)

 そしてもう一人の「元巨人」、澤村拓一投手(34=前レッドソックス)の千葉帰還はダメ押しの朗報です。しかも復帰会見の“名言”が、まさにファンの心境を代弁していると話題になっているのです。

「強いチームだからといって良いチームではないですし、良いチームだからといって、良い組織ではない。2年前に居させてもらった時、ロッテという組織は素晴らしいなと思っていた。素晴らしい組織が勝てていない状況を打破するためには、一人ひとりが同じ方向を向いて、選手一人ひとりのピントをしっかりと合わせた状態で、1年間しっかり戦っていけば、今の戦力で戦っていける。その先頭に立って、引っ張っていけるような存在になりたい」

 前述の記者は語気を強めます。

「哲学者のような発言で、低迷するチームの実情をしっかりと指摘してみせました。これが言えるベテランの加入は本当に大きい。巨人のドラフト1位選手なのに、縁があってロッテを経由してメジャーに挑戦し、またロッテに帰ってきた。元巨人の3選手の活躍が、Aクラス復帰への命運を握ると言っても過言ではないでしょう」

 左の先発投手、左の大砲、頼れる剛腕リリーフはいずれも巨人の「補強ポイント」。3人が活躍となれば、「逃がした魚は大きかった」と巨人ファンの憂鬱が高まる可能性も十分ありそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人ファンの憂鬱 ロッテ入りの元G戦士3人 全員フィーバーの可能性