先月28日の夜、アメリカ在住のある男性の家にフードデリバリー配達員がやってきた。男性は注文した覚えがなかったものの、その後も続々と別の配達員が商品を持ってきたことから困惑してしまった。実はこれ、男性のスマートフォンを使って息子がこっそり注文したもので、総額1000ドル(約13万円)ほどの商品が自宅に届いたのだ。男性は、当時の息子について「スマートフォンでゲームをしていると思っていました」と話したという。米ミシガン州デトロイトのニュースサイト『FOX 2 Detroit』がその詳細を伝えている。

ミシガン州のチェスターフィールド・タウンシップに住むキース・ストーンハウスさん(Keith Stonehouse)は1月28日午後9時、6歳になる息子メイソン・ストーンハウス君(Mason Stonehouse)が寝る前にゲームをするため自身のスマートフォンを渡した。キースさんは、当時について「私はテレビを見ていたので、メイソンのことを気にかけていなかったんです」と振り返っている。

メイソン君がスマートフォンを触り始めてから約30分後、玄関に設置した防犯カメラが人の姿を検知したので確認すると、そこには地元のピザ店「Happy’s Pizza」の商品を持った配達員がいた。キースさんは当初、身に覚えのない注文で夜遅い時間だったことから怪訝に思ったそうだ。だがキースさんの妻クリスティン・ストーンハウスさん(Kristin Stonehouse)がパン店を開いており、結婚式やイベントがあるとお裾分けを貰うことがあるそうで、その類のものではないかとも考えていた。

しかしこの配達を皮切りに、地元レストラン「Shawarma Yes Bar and Grill」、アイスクリームショップの「Leo’s Coney Island」など複数の店からピザやフライドポテトアイスクリームなどが続々と届き、防犯カメラには次から次へと配達員がやってくる様子が映っていた。

ひっきりなしに訪れる配達員に困惑したキースさんだったが、自身のスマートフォンを見てようやく原因が判明した。キースさんはメイソン君がゲームに夢中になっていると思い込んでいたが、実はメイソン君、米シカゴに拠点を置くフードデリバリー企業「グラブハブ(GrubHub)」のアプリを使って注文していたのだ。

キースさんはまだ商品が届いていないレストランへ直接電話して注文をキャンセルしようとしたが、「グラブハブに連絡してください」と言われてしまい、注文を止めることはできなかった。続々と商品が届く中で、メイソン君に今起こっていることを説明したキースさん。そして説教すると、メイソン君が「ペパロニピザはまだかな?」と言い出したそうで、これにはキースさんも「もう怒っていいのか笑っていいのか分からなくなって部屋から出ましたよ」と苦笑いで明かしている。

しばらくするとピザ店への支払い439ドル(約5万7千円)が不正利用された疑いがあるとして、カード利用の一時停止が行われたという通知がキースさんのスマートフォンに届いた。ピザの注文だけでかなりの支払いになったが、メイソン君は複数の店にそれぞれ25%のチップを支払っていたため、合計金額は約1000ドル(約13万円)になってしまった。最終的にテーブルいっぱいの商品が届いたが食べ切ることはできず、キースさんは残りの料理を近所の人に配ったそうだ。

このニュースを見た人からは「6歳でチップまで支払える操作ができるのは凄いな」「この父親は二度と子どもにスマホを渡すことはしないだろうね」「これだから子どもをスマホで遊ばせるのは怖い」「うちの子も同じことをしたよ」「スマホにベビーシッターをさせるべきじゃないね」など多数の意見があがっている。

なおこのニュースが話題になったことにより、グラブハブはキースさんに連絡を取り、1000ドル分のギフトカードを贈ったという。

ちなみに2021年には、4歳児がアマゾンで918本のアイスキャンディを注文してしまい、請求金額が28万円にのぼったケースが話題を呼んでいた

画像は『FOX 2 Detroit 2023年1月31日付「6-year-old runs up $1,000 Grubhub dinner bill with dad’s phone」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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