過激な性的願望をつづったとされるDMが流出したことに端を発して、性的虐待疑惑が浮上し、表舞台から姿を消したアーミー・ハマー。スキャンダル後初めてインタビューに答え、13歳の時に受けた性的虐待を告白した。

【写真】正統派から失墜「アーミー・ハマー」フォトギャラリー

 この度アーミーはデジタルマガジン「Air Mail」のインタビューを受け、一連のセックススキャンダルについてコメントした。その中で、13歳の時に青年牧師から性的虐待を受けたと告白。「僕のコントロールの及ばない形で、セクシュアリティが僕の人生に現れた。僕には力がなく、なす術(すべ)がなかった。自分ではコントロールできない、恐ろしい形でセクシュアリティが現れることになった。あれ以来、僕は性的関係を持つ際に、自分が主導権を持つことを望むようになった」と述べた。

 2021年に複数の女性からの告発を受け、彼はジェニファー・ロペス共演の映画『Shotgun Wedding(原題)』や、『ゴッドファーザー』の製作現場を描くドラマシリーズ『The Offer(原題)』などから降板したしたほか、事務所からも契約を打ち切れたが、「海に行き、行けるところまで泳いだ。そして、溺れるか、ボートに衝突するか、サメに喰われたら良いと願った」と自殺を考えたとも明かしている。しかし、一連のスキャンダルに見舞われる直前に別れた元妻エリザベス・チェンバースとの間に2人の子どもがいる彼は、「岸にまだ子どもたちがいると気が付いて、彼らを思い、できなかった」と語っている。

 告発者の女性たちについて、アーミーは「30代の僕が、20代の若い女性と交際した。当時僕は成功している俳優で、彼らは僕といるだけで喜んでいた。彼女たちはイエスと言っていたが、もしかしたら心の中では違ったのかもしれない。パワーの不均衡があった」と述べ、“100万%”彼女たちを感情的に傷つけたと認めた。

 その一方で、性的暴行疑惑が持ち上がり、警察が捜査に動いている事に関しては、違法性はなかったと強調する。「過ちを認め、説明責任を果たすためにこのインタビューを受けました。僕は最低な人間で、身勝手で、自分が気分良くなるために人を利用してきました。ですが、態度を改め、前に進んでいます」「今はより健全でバランスの取れた人間です。父親としてもより良い形で寄り添っています。自分の人生、回復、それら全てに感謝しています。過ちは繰り返しません」と述べている。

 なお、スキャンダル発覚後、『アイアンマン』で知られるロバートダウニー・Jr.がアーミーにサポートを申し出たと報じられていたが、インタビューでは彼についても言及。「多くの人が過ちを犯し、心を入れ替えてやり直してきました。あちこちにお手本があり、ロバートもその一人です。現在のキャンセルカルチャーでは、この観点が抜けているように感じます。間違いを犯したら最後、回復の余地はないのです」「自分の身を守るために僕のような人を火中に投げ入れると…その人たちは火を大きくしようとします。その火は制御不能となり、すべての人を焼き尽くすのです」と述べた。

性的暴行疑惑のアーミー・ハマー、13歳の時に受けた性的虐待を告白 (C)AFLO