「管理職への昇進を打診された」。そんなとき、あなたならどうしますか。収入やスキルがアップする可能性がある一方で、さまざまな理由から「受けたくない」「管理職になりたくない」と感じる人も多いかもしれません。そんな「管理職になりたくない理由」について、ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)が運営するメディア「Biz Hits」が調査を実施。その結果をランキング形式で発表しました。

管理職への昇進、「断る」が6割超

 調査は2022年10月、管理職になりたくない人を対象に、インターネットリサーチで実施。計500人(男性200人/女性300人)から有効回答を得たものです。なお、回答者の年代は、10代0.6%、20代21.8%、30代41.6%、40代23.6%、50代10.6%、60代1.8%となっています。

「管理職への昇進を打診されたらどうするか」について聞いたところ、「断る」と回答した人が60.6%と、圧倒的多数でトップでした。次いで、「条件次第では引き受ける」(18.8%)、「引き受ける」(12.0%)と続いており、すんなり打診を受け入れる人は少数派ということが分かる結果となっています。

「断る」と回答した人からは、「断っても会社にいられるなら、丁重に断りたい(28歳女性)」「表向きには『家庭の事情で管理職的働きが無理』といった理由をつけて辞退する(32歳女性)」、「条件次第では引き受ける」人からは、「『待遇』『部下』などの要素を確認し、自分が納得できれば受けるかもしれません(27歳男性)」「昇進に見合った昇給があるなら、おそらく引き受けると思います(31歳男性)」、そして「引き受ける」と答えた人からは、「サラリーマンゆえ、渋々ながら引き受けると思います(39歳男性)」「断りづらいので、引き受けることになると思う(54歳女性)」といったコメントが寄せられました。

 次に、管理職になりたくない女性300人に、その理由を聞きました。

 3位は「管理職に向いていない」(52人)です。「部下をまとめるリーダーシップがないと思うから(29歳女性)」「自分の性格上、部署の人をまとめたり指示したりするのが苦手。リーダーシップを取る自信がありません(35歳女性)」「人に命令するのが苦手。ストレートに伝えたり、マイナス表現をはっきり伝えたりするのが苦手だから(50歳女性)」など、「管理職なんて、自分にはできないと思う」という声が多数寄せられる結果に。「女性管理職が少ない」「子育てや介護と両立しながら働いている管理職が少ない」という職場の場合、「私にもできるかも」と思える機会が少ない可能性もありそうです。

 2位には「仕事・残業が増える」(86人)がランクイン。管理職になると業務範囲が広がるため、残業が増えることがある他、職場によっては、休日に緊急の呼び出しがかかるケースもあるかもしれません。「残業が増え、家族と過ごす時間が減るから(27歳女性)」「休みでも呼び出されたり、電話されたり、休む暇がないから(39歳女性)」「休日にも仕事が入り、ワークライフバランスが保てなくなりそうだから(44歳女性)」など、デメリットを感じるというコメントが多く集まりました。

 そして、1位となったのは「責任が重い」(119人)でした。管理職になれば自分一人だけではなく、部下やチームの仕事・失敗にも責任を負わなくてはならなくなります。そのため、「責任が増えると、深く考え込んで疲れ切ってしまいそうだから(25歳女性)」「深刻で責任を負う仕事はできるだけしたくない(30歳女性)」「指導しにくい部下がいるので、これ以上責任を負うのは避けたい(53歳女性)」といった理由から、昇進を敬遠する人が多いことがうかがえる結果となっています。

 調査結果を受けて、同社は「『自信がない』『向いていない』と感じている人は、もしかしたら自己評価が低いだけで、周りから見れば十分に管理職としてやっていける能力があるのかもしれません」「冷静に考えた上で、『やはり今の会社では管理職になりたくない』『でもこのまま会社にいると、いつか昇進の打診が来る』と思うのなら、転職を検討してみてはいかがでしょうか」とコメントを寄せています。

オトナンサー編集部

女性が「管理職になりたくない」理由は?