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 3年ぶりに日本球界に復帰したロッテ沢村拓一投手(34=レッドソックス)が注目を集めている。

 5日から本格的に沖縄・石垣島キャンプで始動。早朝からトレーニングを開始し、ナインが球場到着時にはすでにひと汗かいた後だったという。

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 グラウンド入りの際には肩までかかる長髪にあごひげ、筋骨隆々の体つきとすっかり「メジャーリーガー仕様」となった風貌で集まったファンをどよめかせた。

 練習を見守った吉井理人監督も自己流調整を容認しつつ「朝早く来てトレーニングしていたので、そういうのを若い選手が見てどう感じるかはすごい楽しみ」とチームへの沢村効果の波及にも期待を寄せた。

 また注目を集めたのは沢村が発した次のコメントにもあった。

 「チームにイエスマンはいらない。はいはい言って、目上や周りの目を気にして野球をやることはやめようっていう。結局、自分の人生だし、自分の野球人生。自分で考えてやらないと、身にはならないとは思います」

 入団会見時も熱いコメントでファンを沸かせたが、今回も熱のこもった言葉が口をついた。巨人から20年にロッテへ移籍、そのオフにFA権を行使し、海外メジャーも経験した。様々な経験を経たことで感じた自身のポリシーだったが、このコメントに対しネット上では「いかに巨人のやり方が合わなかったのかということ」「今のロッテはのびのびやれて楽しそう」など、かつて在籍した巨人をなぞらえて比較するコメントも散見された。

 沢村は2010年にドラフト1位で巨人に入団。ルーキーイヤーから先発として11勝をマーク、新人王にも輝いた。その後は抑えも経験、16年にはセーブ王のタイトルも獲得と順調にキャリアを重ねたが、次第に輝きを失っていく。特に課題とされる制球難に目途が立たず、巨人時代の後半は苦しんだ。

 当時は中大の先輩でもある阿部慎之助二軍監督(現ヘッド兼バッテリーコーチ)も沢村復活のために様々な方法を試みたが、結局巨人で再生は果たせず。新天地での活躍を願って球団も放出を決意したとされる。実際に20年9月に敢行されたロッテとのトレード後は水を得た魚のようによみがえった。すぐにセットアッパーとして起用され、力強い投球でチームのプレーオフ進出の原動力にもなった。

 巨人との関係性においては今後も様々な注目を集めそうだが、いずれにせよ、プロの世界は結果が全て。帰ってきた剛腕は今季、どんな勇姿を見せてくれるのか。ロッテファンならずとも楽しみが増えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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