カタールワールドカップ(W杯)で日本代表の敗退が決定してから2カ月が経過した。

“新しい景色”としてベスト8以上の結果を残すことを目標に挑んだ日本代表。結果はベスト16と、またしても壁を越えることができずに終わったが、日本での熱狂ぶり、そして世界からの注目度の上がり方は、過去最高だったと言っても良いものだった。

グループステージで同居した、ドイツ代表、スペイン代表の両W杯王者には勝てないという見方が強かったが、いずれも逆転勝利という結果に。このパフォーマンスは世界中を驚かせ、日本中を熱狂の渦に巻き込んでいった。

その戦いからおよそ2カ月。中断していたヨーロッパのリーグ戦も再開しているが、W杯に出場した選手たちはクラブに戻ってからも輝き放っている。

そこで、W杯終了後からの各選手の活躍ぶりをピックアップ。特に突出した選手たちを紹介する。

◆MF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)


カタールW杯後成績】(2/7時点)
プレミアリーグ:6試合4ゴール
FAカップ:2試合1ゴール1アシスト
EFLカップ:1試合出場

W杯後に最もインパクトを残しているのは、紛れもなく三笘だろう。ブライトンのレギュラーとして定着した三笘は、W杯後に公式戦9試合でプレー。5ゴール1アシストを記録している。

数字を残していることはもちろんだが、それだけではない。1月29日に行われたFAカップ4回戦のリバプール戦では、1-1で迎えた後半アディショナルタイムにボックス内でボールを浮かせ、シュートを打たずにもう一度浮かせて蹴り込んだ。テクニック溢れるプレー、そしてリバプール相手の決勝ゴールには世界中から称賛の言葉が送られ、カタールW杯で話題となった“三笘の1ミリ”から継続して世界からも注目を集め続けている。

第2次森保ジャパンでも中心となることは間違いなく、三笘のさらなる輝きは日本の希望とも言える。

◆MF堂安律(フライブルク)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
ブンデスリーガ:4試合1アシスト

カタールW杯ドイツ、そしてスペインを相手に2ゴールを記録した堂安もクラブで結果を残している。

ウィンターブレイクをはさみ、W杯後は4試合しか行っていないフライブルク。堂安は攻撃を牽引すると、1アシストを記録している。

残している数字こそ少ないが、チームにとっては非常に大きな役割を担っており、上位を争うチームを支えている。

◆MF鎌田大地(フランクフルト)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
ブンデスリーガ:4試合1アシスト
DFBポカール:1試合1ゴール

カタールW杯では期待されていながらも結果を残せなかった鎌田だが、再開後のブンデスリーガでは再びチームを牽引するプレーを見せている。

チームは4戦無敗。ボランチとして出場を続ける鎌田は、バイエルンとの上位対決で貴重なアシストを記録した。

来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争う中で、今シーズンのCLももうすぐ再開するだけに、注目が集まる。

◆MF遠藤航(シュツットガルト)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
ブンデスリーガ:4試合1ゴール1アシスト

中盤の守備の要として日本代表を支えた遠藤。所属のシュツットガルトではキャプテンとしてプレーデュエルキングとして活躍する中、今季は4位に甘んじている状況だ。

ただ、再開後のブンデスリーガでは攻撃面で結果を残すことに。再開初戦のマインツ戦ではアシストを、続くホッフェンハイム戦ではゴールを記録した。

ただ、チームは4試合未勝利。降格をしないためにもさらなる活躍が期待される。

◆DF冨安健洋(アーセナル)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
プレミアリーグ:5試合1アシスト
FAカップ:2試合出場

W杯前のケガの影響もあった冨安。シーズン再開後初戦を欠場したが、残りの試合は全て出場している。

プレミアリーグでは首位を走り、19年ぶりの優勝を目指すチームにおいて、途中出場がメインに。ただ、ミケル・アルテタ監督からはクローザーとして、チームの勝利の方程式の1つと計算されている。

元々は守備面が評価され、安定感をもたらすプレーが重視されていたが、このところは攻撃面でも積極性を見せるシーンも。今季初アシストもラッキーな形ではあるが記録しており、優勝チームの一員になれるのか、シーズン後半戦では重要度が増す存在となるだろう。

◆MF伊東純也(スタッド・ランス)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
リーグ・アン:7試合出場

イナズマ純也”というニックネームもつけられ、右サイドをスピード溢れるドリブルで突破する姿が魅力の伊東。クラブに戻ってからも全ての試合で先発出場。終盤までプレーしている状況だ。

チーム内での信頼は完全に勝ち取っているが、今季はまだ1アシスト。再開後もアシストになりかけるシーンは何度も作っており、数字には残っていないがゴールに繋がるチャンスメイクは再三している。

リーグ・アンでも通用している伊東の高いパフォーマンス。チームはリーグ戦14戦無敗。中位に甘んじているが、上位に向かうためには伊東の数字にも期待したいところだ。

◆MF久保建英(レアル・ソシエダ)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
ラ・リーガ:5試合1ゴール1アシスト
コパ・デル・レイ:2試合出場

初のW杯では満足いくほどのパフォーマンスを発揮できなかった久保。悔しさが残った中で、再開したシーズンでは高いパフォーマンスを維持し続けている。

数字を残したのはアスレティック・ビルバオ戦のみだが、1ゴール1アシストで勝利に貢献。ただ、コパ・デル・レイのバルセロナ戦、ラ・リーガレアル・マドリー戦と古巣であり格上のチーム相手にも高いパフォーマンスを披露し、高い評価を得ている。

ダビド・シルバが不在となった中で、チームでは新たな役割を任されることも増えており、ケガが不安視されるところもある中で、チームの攻撃の軸となりつつある。

◆FW前田大然(セルティック)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
スコティッシュ・プレミアシップ:9試合3ゴール1アシスト
スコティッシュ・FAカップ:1試合出場
スコティッシュ・リーグカップ:1試合1ゴール

W杯では1ゴールを記録した前田。ゴール以上に注目されたのはスピードとスプリント能力を活かした最前線でのハードワークだった。

相手GKへ迫るほどのプレスから、スペイン代表戦の同点ゴールも生まれ、クロアチア代表戦では先制ゴールも記録した。

セルティックではFW古橋亨梧がいるためにチャンスメーカーになることが多い中、3ゴール1アシストリーグ戦で記録。レンジャーズとの大一番では先制ゴールを記録した。

スピードは健在、プレスの強度も高く、相手より先にポジションを取れるため、クリアボールが当たって入るという2つのラッキーゴールも誕生。ラッキーかもしれないが、前田でなければ決まらないものでもあり、真価を発揮している。

◆DF板倉滉(ボルシアMG)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
ブンデスリーガ:4試合1アシスト

W杯前の重傷から見事にカムバック。グループステージ3試合でフル出場を果たし、存在感を示した中、再開後のブンデスリーガでもチームの守備の要として活躍している。

再開初戦のレバークーゼン戦では2アシスト目を記録するなど攻撃面でも活躍。ダニエル・ファルケ監督も絶大な信頼を寄せており、板倉のリーダーシップとパフォーマンスを高く評価した。

チームはなかなか結果を残せていないが、板倉が出場することで安定感は増している状況。シャルケ戦では昨年9月以来、12試合ぶりにクリーンシートも達成しており、後半戦の躍動に注目が集まる。

◆MF守田英正(スポルティングCP)

カタールW杯後成績】(2/7時点)
プリメイラ・リーガ:3試合2ゴール
アリアンツカップ:2試合出場

カタールW杯ではコンディションの問題もあり、フル稼働はできなかった守田。それでも中盤で気の利いたプレーを見せており力になっていた。

ケガの影響もあり、再開後のリーグ戦では3試合を欠場。しかし、ブラガ戦では2ゴールを決める活躍を見せて勝利に貢献。上位争い中のチームを支える活躍は健在だ



新Ver.日本代表選手たちが「サカつくRTW」に登場!
最大70連無料スカウトも開催中!
>詳しくはこちら
サムネイル画像